アニメ『ジョジョ』6部は「ネタバレ不可能?」と話題に ファン納得の理由
シリーズのなかでも、特に「衝撃のラスト」が待ち受けていることで知られる『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャンPart6 ストーンオーシャン』。しかし、一部ではそのラストが「ネタバレ不可能」とも言われています。いったい、どういうことなのでしょうか?
結局、口で説明しても分かってもらえない?
現代社会において、作品の「ネタバレ」は最も避けるべき行為のひとつとされています。ネットで作品の感想を書き込む際には、未視聴の人に対する一定の配慮をするべき、という認識はほぼ一般化していると言ってもいいでしょう。
さてそんな昨今において、「そもそもラストをネタバレすることが不可能なのでは?」という珍説が一部で唱えられているアニメ作品があります。『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』(原作:荒木飛呂彦)です。「ネタバレ不可能」とはいったいどういうことなのでしょうか? ネットでの意見を参照しつつ解説します。
※とはいえ、以下でアニメ化されていない内容に触れていますので、ご留意下さい。
『ストーンオーシャン』には、これまでの『ジョジョ』と一線を画すラストが待ち受けていることはシリーズのファンのみならず、マンガファンの間でも広く知られています。そして、アニメ派の人にそのラストを不用意に説明してしまうことは、間違いなく「ネタバレ」に該当する行為です。そうは言いながらも、その『ストーンオーシャン』のラストを正確に「説明(ネタバレ)」できる人が、どのくらいいるのでしょうか? 筆者は不可能です。「ネタバレ不可能説」は、まさにその点からきているようで、ある意味すさまじく『ジョジョ』らしい理由です。
もちろん、「ラスト」で誰が勝った負けた……というような個々の情報を小出しにしていくことはできるでしょう。そこに関しては、議論の余地なくネタバレはダメです。
※念のため、これ以上読みたくない方は引き返して下さい。
では「そもそも何が起こったのか?」という解説に関しては……なるほどお手上げです。「宇宙が一巡したから」と表現する他ありません。
試しに、もう少しだけ詳しく述べましょう。プッチ神父の進化したスタンド「メイド・イン・ヘブン」の能力で時間がどんどん加速していき、やがて特異点に達すると、再び地球が生まれて歴史が繰り返されてしまった……ということになるのですが、これだけではもはや何も説明していないのも同じ気がしてなりません。
ネットでも「ネタバレしたところで『???』ってなるのが6部」「ネタバレうんぬんより、順を追って見た方が分かりやすい」などなど、「原作」か「アニメ」を見るしかないという結論に至っている方もいるようです。ある意味、ネタバレから解放された作品とも言えます。さかのぼって「そもそも5部の『ゴールド・エクスペリエンス』の能力とディアボロの顛末も、自分には説明するの無理だった」と、振り返る人もいました。結局、『ジョジョ』は何が起きているのか口で説明するのは難しく、むしろ起きている出来事を「どう演出しているか」を楽しむ作品ということでしょう。
アニメ『ストーンオーシャン』は、2022年12月1日に最終話までがNetflixで配信されます。結末を知っている人も、そうでない人も、ただただ「楽しみ」に待つことにしましょう。
(片野)