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歴代『プリキュア』で「推し」は誰? 魅力や名シーンを「いい推しの日」に振り返り!

感動的な「見せ場」が推しを決める要因?

作中、最後のメンバーとしてチーム入りを果たしたキュアムーンライト/月影ゆり。画像は「S.H.フィギュアーツ キュアムーンライト」(BANDAI SPIRITS)
作中、最後のメンバーとしてチーム入りを果たしたキュアムーンライト/月影ゆり。画像は「S.H.フィギュアーツ キュアムーンライト」(BANDAI SPIRITS)

『ハートキャッチプリキュア!』(2010年)は個人的には4人のプリキュア全員を推せるほど魅力あふれるメンバーなのですが、なかでも月影ゆり/キュアムーンライトはやはり別格です。

 番組開始時点ですでにプリキュアとして活動していましたが、自身の分身とも言えるダークプリキュアに敗れて変身能力を失いました。その後、紆余曲折あって変身能力を取り戻し、最後のメンバーとしてチーム入りを果たします。

 その力はチームでも別格。負けた相手であるダークプリキュアは他の3人のプリキュアと互角以上でした。そのダークプリキュア相手に、力を取り戻して以降のムーンライトは一対一で2度とも勝利を収めています。そのためオールスターズなど他のチームのプリキュアと共演する際、敵に対して圧倒的な力を見せるのが定番のネタとなりました。

 しかし、その反面というのかプリキュアのなかでもっとも不幸な境遇だったと思えるのがゆりです。ほかのキャラと違って過酷な運命を送るその様は、平成ヒーローのなかでひとりだけ昭和ヒーローの宿命を背負っているようでした。

 ちなみに担当声優の久川綾さんは20世紀版『美少女戦士セーラームーン』で水野亜美/セーラーマーキュリーを演じていたことから、旧セーラー戦士とレギュラープリキュアを演じた唯一の声優となっています。

 前述したように心の強さをクローズアップされることの多いプリキュアですが、『Go!プリンセスプリキュア』(2015年)に登場した春野はるか/キュアフローラはメンタル面では定評のあるキャラでした。

 敵であるディスダークは人を絶望させようとする集団です。そのため、あらゆる手段を使うわけですが、はるかが絶望したのは皮肉にも記憶を失った味方のカナタの思わぬ言葉からでした。これによって変身できなくなったはるかでしたが、これまでの経験から自らの力で立ち直り、ふたたびキュアフローラへと変身します。この変身シーンもシリーズベストシーンのひとつに間違いなく入ることでしょう。

 推しキャラを挙げていくと、その人の趣向がわかると言いますが、筆者の場合はこういった不屈の意志で立ち上がるキャラがどうも心に残る傾向にあるようです。文章量の都合で最後になりますが、『HUGっと!プリキュア』(2018年)の野乃はな/キュアエールも、こうしたメンタルの強いキャラでした。

 ただしはなの場合、他のプリキュアと比べて落ち込むことが多い傾向にあります。しかし、どんなに失敗して落ち込んでも立ち上がることで悩みを克服する強さを持っていました。まさに七転び八起きと言えるかもしれません。その点で他のプリキュアと違った面でのメンタルの強さを感じました。

 筆者はどうもこういったメンタル面での成長や活躍をしたプリキュアに惹かれるようです。みなさんも自分の推しキャラを冷静に見つめることで、どこか共通点を発見できるかもしれません。

 例年、この時期になると来年のプリキュアの新作が発表されます。しかも来年は20作目のメモリアルです。はたしてどんな作品になるのでしょうか? そして推しとなるプリキュアはいるのかも気になりますね。

(加々美利治)

【画像】不幸な境遇も…歴代『プリキュア』の推しキャラを見る(5枚)

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