入手難で苦境のPS5、2023年は「巻き返し」なるか? 明暗分けるふたつのカギ
PS5の購入を促す、注目作・人気作が登場

●「PS5で遊びたい!」と思わせる話題作が続々と
PS5の供給が伸び悩んでいた影響は、実際の販売台数だけでなく、ソフトメーカーの展開にも及んでいました。販売台数が少ない、つまりユーザーの母数が乏しい場合、面白いゲームを作ってもあまり売れません。そのため、ユーザー数が多いゲーム機に注力したいのがメーカーの本音でしょう。
PS5の普及が十分であれば、各メーカーもこぞってPS5専用のゲームを作っていたはずですが、現状は残念ながら真逆。多くのメーカーがまだ及び腰で、PS5だけでなくPS4やNintendo Switch、PCなどにも同時にリリースし、リスクを下げる傾向が強まっています。
ほかのゲーム機やPCでも遊べるなら、入手難のPS5を頑張って購入する必要なし──そう考えるゲームファンもいます。こうした動きが大きくなればなるほど、ソフトメーカーはより慎重なスタンスを取るので、状況は悪くなる一方です。
ですが今年は、PS5で遊べる注目作がいくつも発売を控えています。特に大きいのは、6月22日の『ファイナルファンタジーXVI』です。初代PlayStationの成功は、『ファイナルファンタジーVII』が決定づけたとも言われています。その人気シリーズの最新作がPS5に登場するとなれば、かつての成功劇を連想する人も少なくないでしょう。
また同シリーズからは、『ファイナルファンタジーVII リバース』のリリースも控えています。発売時期は来冬を予定しているので、2023年から少しこぼれてしまう可能性もありますが、前作の『ファイナルファンタジーVII リメイク』の大ヒットは記憶に新しいところ。この2作品は、少なくとも今のところはPS5のみのリリースなので、ヒットするか否かでPS5の命運すら左右しかねません。
このほかにも、2023年秋には世界的に人気を博したアクションゲームの続編『Marvel’s Spider-Man 2』が登場しますし、こちらはまだ時期が未定ですが『DEATH STRANDING 2』も現時点ではPS5版のみ発表されています。
こうした人気作品は、最初だけ対応機を絞り、リリースからしばらく経った後にPC版などが登場する「時限独占」や「時間差のマルチプットフォーム」で展開する可能性があります。ですがその場合、他機種版の登場は半年以上遅れることがほとんど。最速で遊びたい、ネタバレが怖いという人は、PS5でプレイするのがベターな選択でしょう。
さらに、マルチプラットフォームですが『ホグワーツ・レガシー』や『Wo Long: Fallen Dynasty』、『バイオハザードRE:4』なども今年の上半期にリリース予定。これらの作品も、PS5があれば全て楽しむことができます。
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供給が改善される可能性、購入意欲に結びつく注目作の登場と、この2023年はPS5が飛躍する起爆剤になりえる要素がいくつもあります。しかし、こうした好機があってもなお普及が進まなければ、再度の立て直しはさらに困難を極めることでしょう。
2月22日には、高精度のVR体験を味わえる「PlayStation VR2」が発売されます。この周辺機器がPS5の価値をさらに後押しする一方で、74980円という価格に消費者の腰が引ける可能性も十分あります。
PS5が迎える2023年は、期待に値する展開に恵まれているのと同時に、不安も少なからず存在します。大きな成功を掴むのか、伸び悩んだままで終わるのか。明暗を分ける転換期が、今年訪れるのかもしれません。
(臥待)





