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【夏アニメ1話レビュー】『ヴィンランド・サガ』は没入必至! 戦争と歴史のリアリティ

7月7日よりNHK総合で放送開始したアニメ『ヴィンランド・サガ』は、有名な海賊であるパイレーツではなく、もっと古い時代の北欧の海賊「ヴァイキング」をテーマにした壮大な冒険譚です。物語の背景と楽しみどころを解説します。

かつて、ヨーロッパで猛威を振るった「ヴァイキング」の物語 

『ヴィンランド・サガ』の制作は、6月末まで同じNHKで放送されていた『進撃の巨人』シーズン3パート2を手がけたWIT STUDIOが担当。 (C)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会
『ヴィンランド・サガ』の制作は、6月末まで同じNHKで放送されていた『進撃の巨人』シーズン3パート2を手がけたWIT STUDIOが担当。 (C)幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ製作委員会

 7月7日からNHK総合で放送開始したアニメ『ヴィンランド・サガ』。原作は、幸村誠氏により『週刊少年マガジン』で連載開始し、その後『月刊アフタヌーン』で連載中のマンガ作品です。

 11世紀初頭の北欧周辺を舞台に、当時世界を席巻していた「ヴァイキング」をテーマに描かれる作品です。世間では、「ヴァイキング=海賊」とイメージがあるとは思いますが、ブリテン諸島を中心にヴァイキングが恐れられていたことは事実のようで、豪快な戦闘法や勇猛果敢さから、周辺諸国から恐れられていました。

 アニメ冒頭、船上でのヴァイキングたちの豪快な戦闘から始まります。北海最強といわれる戦士、トールズ(CV:松田健一郎)が圧倒的な力で敵をなぎ倒していきます。場面が変わって、本作の主人公であるトールズの息子トルフィン(CV:石上静香)が水を汲み、羊の世話をしています。トールズは戦場から離れ、家族とともに農民として平和に暮らしているのです。

 夜になると、陽気なおじさんレイフ(CV:上田燿司)が海での冒険譚を子供たちに聞かせます。翌日、トールズたち家族は雪の中で倒れている傷だらけの男性を見つけ、保護します。男性は、隣村の主、ハーフダンの奴隷でした。奴隷を連れ戻そうとやってきたハーフダンに対し、トールズは羊8頭という莫大な資産を支払い男性を救いますが、男性はほどなくして亡くなってしまいます。

 この物語は、ヴァイキングというものが非常にリアルに描かれています。主人公トルフィンも、実在するソルフィン・ソルザルソンがモデルになっていますし、レイフのおっちゃんことレイフ・エリクソンも、話に出てきたハラルド王も実在の人物です。「ヴィンランド」も北アメリカ大陸の地名とされており、「ノース人によるアメリカ大陸の植民地化」の歴史的な物語に出てくるものです。『ヴィンランド・サガ』は、史実を基にしたフィクションと言ってよいでしょう。

 7月7日の初回放送では、第1話から3話までが一挙に放送され、平和を愛し、争いや戦いを嫌うトールズの真意が少しずつ明らかになりました。ヴァイキングの生き様と戦争の非情さを壮大なスケールと重厚さで描く、アニメ『ヴィンランド・サガ』の今後に目が離せません。

(二木知宏)

【画像】命を狙われるトールズ!『ヴィンランド・サガ』 緊迫の戦闘シーン(4枚)

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