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『Zガンダム』「カミーユは問題児」ってホント? 不遇イメージに埋もれがちな「素直さと優しさ」

カミーユは誰よりも優しい心の持ち主?

カミーユの成長譚でもある『機動戦士Zガンダム』、しかし物語の結末は――。 画像はDVD『ガンダム30thアニバーサリーコレクション 機動戦士ZガンダムIII -星の鼓動は愛-』(バンダイビジュアル)
カミーユの成長譚でもある『機動戦士Zガンダム』、しかし物語の結末は――。 画像はDVD『ガンダム30thアニバーサリーコレクション 機動戦士ZガンダムIII -星の鼓動は愛-』(バンダイビジュアル)

●敵兵にさえ祈りを捧げる

 すぐにカッとなって暴力をふるうカミーユですが、実はそこまで好戦的な性格ではありません。むしろ誰よりも、人の死に敏感な優しい心を持っているように感じます。

 第12話で連邦軍から迎撃された時も、彼の口から発せられたのは、敵を殺めなくてはならないことに対する嘆きばかりでした。「出てこなければやられなかったのに……」「抵抗すると無駄死にをするだけだってなんでわからないんだ!」などと叫んでおり、燃えゆくMSを前にした際には「あの中のパイロット……」と敵に思いをめぐらすような一幕も。

 思い返せばカミーユは、敵と対峙してもまず説得から入ることが多々あります。地球連邦軍のライラ・ミラ・ライラを目の前にした時も「あなただってさっきのクワトロ大尉の言うことを聞いたでしょう?」「抵抗するなら撃ちますよ」と説得から入り、結局彼女を討ち取ってしまった際には人知れず胸を痛めていました。

 自分が殺してしまったパイロットにまで祈りを捧げていたあたり、カミーユは誰よりも優しい心の持ち主だったのかもしれません。

●迷言ばかりじゃないカミーユさん

 また迷言が多いように見えて、実は意外と正論も多いカミーユ。第24話でジェリド・メサたちに向かって「ティターンズは地球を汚染する悪魔の集団じゃないか」とかみつくカツ・コバヤシに対し、カミーユは「よせ、カツ」「どっちが悪くても一番迷惑を受けているのはフォン・ブラウン市の市民だ」とけん制しています。

 さらに第27話で片意地を張る幼なじみのファ・ユイリィについても、「もう僕らがいがみ合っていられる時じゃないんだよ。いつ死んでもおかしくない時なんだ。僕にだって悪いところはあるだろうし、それはいくらでも謝る。でもファだってちょっとばかり甘えすぎだな」などと優しく諭していました。「一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやろうか?」とバルカンをぶっ放していた人物とはとても思えません。

 たしかに初期のカミーユはとんでもない主人公でしたが、人としてパイロットとして成長したのもまた事実です。さまざまな人と出会い、数々の戦いをくぐり抜けたからこそ、カミーユは変われたのかもしれません。そんな彼の成長が感じられるところも、『機動戦士Zガンダム』の魅力ではないでしょうか。

(ハララ書房)

【画像】「ヤバい奴」と思われても仕方がない? カミーユ・ビダンのトンデモ行動(5枚)

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