『魔法の天使クリィミーマミ』が世界初? 40周年を機に伝説のOVA「永遠のワンスモア」を振り返る
『魔法の天使クリィミーマミ』は、今年2023年7月でTVアニメの放送開始から40周年を迎えます。そして最終話のテレビ放送から約4カ月後、後日談が描かれた続編がOVAとして発売されましたが、これは世界初の試みだったことをご存知でしょうか。
大人気魔法少女作品に世界初の試みが!

1983年7月1日に放送が開始されたTVアニメ『魔法の天使クリィミーマミ』は、まもなく40周年を迎えます。日本はもちろんですが、海外人気も高く、世代を超えて愛され続けている作品です。
「スタジオぴえろ」初の自社オリジナルシリーズとなる「ぴえろ魔法少女シリーズ」の第1作目が『魔法の天使クリィミーマミ』です。原案・シリーズ構成は『うる星やつら』の脚本家でもある伊藤和典氏、キャラクターデザインも『うる星やつら』のキャラデザを手がけている高田明美氏が担当しました。
そして主人公役の声優には、当時15歳のアイドル太田貴子さんを大抜擢し、実際にアニメ主題歌の「デリケートに好きして」でデビューを果たすという仕掛けも話題になりました。
それまでの魔法少女もの(当時のアニメ全般に言えますが)はファンタジー色が強い架空性の高い世界観が多かったですが、同作は日本の芸能界をかなりリアルに表現しています。主人公の森沢優がマミに変身して日本の芸能界を駆け上がっていくリアリティあふれる描写と、魔法というファンタジックな要素をミックスさせ、ヒットにつながったわけです。
本来は26話で完結予定でしたが、最高視聴率22.2%を記録するほどの圧倒的な人気に後押しされ、52話まで延長されます。
そして第52話の最終話「ファイナル・ステージ」は、まもなく魔法が使えなくなるタイムリミットを迎えるマミが、デビュー1周年コンサートに臨むというストーリーでした。
その最終話のエンディングには、初代エンディング曲「パジャマのままで」が流れるという粋なはからいで、大人に成長した優たちの姿がセピアカラーで映し出される感動的な演出も話題を呼びました。