『風の谷のナウシカ』映画版で消された! 原作のみに登場するナウシカの協力者
マンガ版『風の谷のナウシカ』には、映画版と比べてより複雑な人間関係と勢力図が描かれています。そのなかで、ナウシカの強い味方になってくれた重要人物たちをどれほど知っていますか。
映画には登場せずとも、重要な役割を果たした人物も

『風の谷のナウシカ』の原作マンガは、全7巻の長編物語であり、映画版よりも複雑な勢力関係や原作にしか登場しない個性豊かなキャラクターも存在します。原作しか登場しない人物のなかで、ナウシカの味方となってくれたキャラをご存じでしょうか。
●土鬼(ドルク)の僧正
まずは、土鬼(ドルク)に所属するマニ族の族長で「僧正」と呼ばれる盲目の老人です。そもそも土鬼は51の民族が集まった連合国で、ナウシカが力を貸すトルメキア王国とは敵対関係にありました。
僧正は土鬼の古い信仰を重んじる人物で、土鬼の神聖皇帝や僧会と対立関係にありました。ナウシカたちへ「風の谷も戦場となる」と伝え、最終的にはナウシカたちを守るため、自ら盾となり彼らを逃がします。 亡くなった後も魂が登場し、ナウシカたちの手助けをしてくれました。
ちなみに、映画では風の谷の大ババ様が口にしていた「その者青き衣もまといて 金色の野におりたつべし」という有名なフレーズは、原作では僧正が口にした言葉です。映画版で僧正の登場はありません。しかし、セリフはそのまま使われていることから、宮崎駿監督にとって重要シーンを任されていたことがうかがえます。
●ケチャ
続いて、マニ族の少女・ケチャです。黒い髪に気の強そうな眼をした少女で、マニ族の飛行船に乗るナウシカに世話を焼いてくれました。自身の故郷がトルメキア軍に滅ぼされたことに強い怒りを抱き「オレたち帰る国ない でも闘う」と強い決意を口にしていました。
僧正がナウシカたちを庇い殺された際には悲しみで荒れ狂い、なだめようとするアスベルに対して「お前(アスベル)やあの娘(ナウシカ)が僧正さまをたぶらかしたんだ!」と怒りを露わにしました。その後、ともに旅を続けるうちにナウシカたちへの怒りが少しずつ和らいでいったようです。
僧正の死後も気にかけてくれていたアスベルとは、互いに好意を持つようになったのか、物語のラストシーンでは強く抱き合う場面が描かれていました。
●チクク
最後は、ナウシカが旅の途中、砂漠のなかのオアシスで出会った少年・チククです。彼は念力のような力で心に直接話しかけることができ、ナウシカの言葉を群衆たちに伝えることもありました。
チククの本名は「ルワ・チクク・クルバルカ」で、実は数百年前に土鬼の神聖皇帝に滅ぼされてしまった土王の血族とされています。物語では神聖皇帝になるはずだった兄弟が亡くなったことで、チククが王となったことが 描かれていました。
このように、原作『風の谷のナウシカ』には、映画には登場しなかった魅力的なキャラクターがたくさんいます。そのなかにお気に入りのキャラクターを見つけるのも、原作の楽しみ方のひとつかもしれません。
(LUIS FIELD)


