ファミコンブームに勢いで参入? 異業種から来た「ゲームメーカーの現在」
1980年代にファミコンブームが到来し、「ハドソン」や「ナムコ」などが先陣を切ってソフト開発を成功させます。サードパーティの成功を見た企業が続々と参入し、当時は雑誌などでも取り上げられて人気を博しました。しかしブームはいつか終焉を迎えるもの……。今回は参入企業の「その後」にフォーカスを当てていきます。
ファミコンバブル到来! 異業種をも巻きこんだ熱狂ぶり

1983年に発売された「ファミリーコンピュータ(以降ファミコン)」は、瞬く間に広がりを見せました。発売してまもなく日本がバブル景気に突入するという背景も相まって、購入できる家庭が増加したことも影響していることでしょう。
そして任天堂以外のメーカーもサードパーティとして続々と参入、ファミコン用のゲームソフトを数多く開発しました。先行したハドソンやナムコなどが次々ヒット作を生み出したことが、異業種からの参入を後押ししたはずです。
ゲームとは無縁だった出版業、ビデオソフトなどの映像業、さらにはガス事業から参入するほどのお祭り騒ぎになります。そのとき参入した異業種からやってきたメーカーたちは、現在どうなっているのでしょうか?
1909年創業の「東京書籍」は、学校向けの教科書などを出版する企業です。ファミコン参入当初は、『けいさんゲーム』シリーズ、『いきなりミュージシャン』をはじめ、教育関連企業らしいゲームを発売しました。
しかし、日本ファルコムの人気タイトル『ロマンシア』のファミコン移植を皮切りに、普通のゲーム開発にも乗り出します。その後、1989年には「東京書籍」から「トンキンハウス」にブランド名を変え、ファミコンの後もさまざまなハードでゲームをリリースしました。
そんな東京書籍(トンキンハウス)は、何度か社名変更をしながら2006年にゲーム業界から完全撤退しました。現在は本来の教科書・学校教材を中心に、創業から110年以上が経過した老舗企業として活躍しています。
続いて紹介する「パック・イン・ビデオ」は、もともとビデオソフトの制作・販売会社です。ファミコンでは『ランボー』『シュワルツェネッガー プレデター』など、本業の特色を活かした版権物ゲームタイトルを数多く製作しました。
そんななか1990年に発売した『川のぬし釣り』は人気シリーズとなり、さまざまなゲーム機で続編が発売されています。
そんな法人としての「パック・イン・ビデオ」は、2007年に「マーベラスエンターテイメント(現:マーベラス)」に吸収合併されました。
ガス事業を手がけていた「ビック東海」が、ファミコンに参入した際は多くの人が驚いたことでしょう。『アイギーナの予言 「バルバルークの伝説より」』や『カケフくんのジャンプ天国 スピード地獄』などをリリースし、いわゆる「バカゲー、クソゲー」の印象が強いメーカーかもしれません。
しかし、その後「ビック東海」はメガドライブのサードパーティとして成功し、1993年に発売した『バトルマニア大吟醸』などはシューティングゲームの傑作としてファンから支持されています。
なお、「ビック東海」は1998年にゲーム事業を撤退しており、現在は「TOKAIコミュニケーションズ」に社名変更し、生活インフラ事業などを中心に手がけています。
ファミコンが起こしたブームは、異業種からの参入が相次ぐほどの影響力を示したことに改めて驚かされます。現在はゲームから撤退したメーカーも多いですが、それだけ当時のゲーム業界が輝いていたのかもしれませんね。
(LUIS FIELD)


