ネット接続を先取りした『ドリームキャスト』の名作たち 「テレホーダイ」時間には2万人が参戦?
セガが1998年に発売した『ドリームキャスト』は今ほどネットワーク環境が一般的ではなかった時代に、通信用モデムを標準搭載するなど斬新な技術が盛り込まれたゲームハードでした。そんなドリームキャストで生まれた名作を紹介します。
時代を先取りしすぎた『ドリームキャスト』が生んだ名作たち
株式会社セガ・エンタープライゼス(現・株式会社セガ)が1998年に発売した「ドリームキャスト」は、今ほど一般家庭にネットワーク環境が普及していない時代に、電話回線を使ってインターネットに接続する通信用モデムや専用のネットワークブラウザを標準搭載した、画期的なゲーム機でした。
1990年代から続く、いわゆる「ゲームハード戦争」を制することなく、セガはドリームキャストを最後に家庭用ゲーム機から撤退することになりますが、その裏では数々の名作ソフトが生まれていました。今回は、そんなドリームキャストの名作から厳選したソフトを紹介します。
まず名作としてあげられるのが「ソニック」シリーズ初の3Dアクションゲームとして発売された『ソニックアドベンチャー』です。従来の「ソニック」シリーズの疾走感そのままに、3Dになったステージを自由に動ける大胆なアクションやカメラワーク、それに当時にしては美しいグラフィックが人気を呼びました。
2010年に「セガ・ドリームキャスト復刻プロジェクト」第1弾としてXbox 360やPlayStation3に移植されましたが、現行機種とは互換性がなくプレイするにはあらためて当時のハードを用意しないといけません。そんな事情もあり、現行機種への復刻移植やリメイクされるのを待ち望む声も多いようです。
またバーチャロイドと呼ばれるロボットを自由自在に操って1対1で対戦するアクションゲーム『電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム』も人気の高い作品です。同作はアーケード版からの移植で、アーケード版の操作性を家庭に持ち込める専用コントローラーも用意されていました。
ゲームセンターで遊ぶのに近い感覚でゲームが楽しめたのですが、残念ながら当時の家庭用ネットワーク環境では、通信ラグがたびたび発生するなど、不便な点もありました。それでも、同作で対戦を求めるファンは多く、ネット上には猛者が集まっていました。