「イカれてる」「本当にゲーム?」ファミコン世代を震撼させた「伝説の怪作ソフト」とは
原作ファンをドン引きさせた伝説のアドベンチャー!

●キャラ崩壊というレベルじゃない? 『美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負』
人気マンガやアニメをモチーフにしたゲームはたくさんありますが、1989年7月にファミコン用ソフトとして発売された『美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負』(シンセイ)も「怪作」と呼ぶにふさわしいタイトルです。もちろん、人気料理マンガの『美味しんぼ』(原作:雁屋哲/作画:花咲アキラ)が題材になっています。
同作は主人公の山岡士郎が「究極のメニュー」を作るために奔走するアドベンチャーゲームで、推理アドベンチャーのように、選択肢を選びながらストーリーを進行させるという内容です。
その初っぱなの章では、「フォアグラよりうまいものを味あわせてやる」と山岡が啖呵を切り、アンコウ料理の情報収集を始めます。やがて小料理屋を訪れたところ、山岡が窓から店内を覗いたことで警官に捕まりそうになり、そしてこのゲームを広く知らしめることになった、冗談のような展開が繰り広げられるのでした。
山岡が警官に捕まりそうになったそのとき、「たたかう」「にげる」「じゅもん」という、まるでRPGのような選択肢が現れます。それだけでも原作マンガの雰囲気をぶち壊す奇妙な展開ですが、「じゅもん」を選択すると突如、山岡が「アンキモ、アンキモ、アンキモ!」と唱えだすのです。もちろん、それで許されるわけがなく、山岡は逮捕されてゲームオーバーとなります。
説明するまでもないことですが、原作マンガの山岡士郎はこんなエキセントリックな発言をするギャグキャラではありません。ですが、このゲームの山岡は妙な言動を連発し、原作を知るプレイヤーをドン引きさせてくれました。
ちなみに先程の正解ルートは、窓を覗く前に「うそをつく」という選択肢を選ぶことでした。すると山岡が「あーっ、こんなところにシマアジがおちてるぞ」と突拍子もないことを言い出し、店内から板前がおびき出されるのです。これが正解ルートではありますが、山岡がつく嘘の破壊力も相当なモノがあります。
このように原作を知っている人からすると「キャラ崩壊」と言わざるを得ないシーンが目に余る、衝撃的な「怪作」でした。
『マインドシーカー』:
(C)MASUAKI KIYOTA
(C)1989 NAMCO LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
『美味しんぼ 究極のメニュー三本勝負』:
(C)雁屋 哲・花咲 アキラ・遊・シンエイ・小学館・NTV
(C)SHINSEI 1989
(大那イブキ)






