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カオスすぎて放送拒否? 「地上波NG」とウワサになった問題作アニメ3選

内容がカオスすぎるゆえに、TV局が放送拒否? 作風が渋すぎたために放送短縮? 「地上波NG」と世間を騒がせた問題作の裏には、知られざるさまざまなドラマがありました。

テレビ東京も「放送拒否」ってマジ?

アニメ『人造昆虫カブトボーグ V×V』 (C)タカラトミー/カブトボーグ製作委員会
アニメ『人造昆虫カブトボーグ V×V』 (C)タカラトミー/カブトボーグ製作委員会

 ここ数十年作られてきたアニメのなかには、さまざまな事情により地上波で放送されなかった、あるいは地上波放送を阻まれた作品が存在します。この記事でご紹介するのは、そんな「地上波NG」というレッテルで話題を呼んだアニメの数々です。納得のいく理由から意外な理由まで、問題作の裏に隠されたドラマを振り返ります。

 地上波で放送されなかったアニメの代表例に、『人造昆虫カブトボーグ V×V』があります。同作は2006年に放送された知る人ぞ知る伝説のカルトアニメで、作品そのものを見たことがなくても、「内容がカオスすぎてテレビ東京に放送を拒否された」というウワサを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

 もともと同作は、株式会社トミー(現:タカラトミー)が発売した昆虫型バトルホビー「カブトボーグ」の販売促進アニメとして制作されました。しかし放送開始となった2006年に日本での販売展開が終了する運びとなり、スポンサーから「好きにやっていいよ」といわれて本当に好きにやった結果、常識にとらわれない、あるいは常識が通用しないハジけた作品が生み出されたといわれています。

 同作がどれだけ自由だったのかは、第1話を観るだけでも分かるでしょう。バトルのルール説明などが一切ないまま、いきなりボーグバトル大会の準決勝が始まっていた上、気付けば試合は決勝戦まで進み、主人公はチャンピオンである父親に勝利を収めていました。

 まるで最終回のようなストーリーですが、毎回この調子だったため、一部の界隈では全52話ではなく「全52期」と表現されていたそうです。ほかにも物語の結末を次回予告で片づけたり、カブトボーグが海で養殖されていたりと、どこまでも型破りなアニメでした。

 そして同作の放送局はBSジャパン(現:BSテレ東)とアニマックスのみで、地上波では放送されていません。そこでファンのあいだでは、「あのテレビ東京が放送拒否した」とささやかれるようになりました。

 ただ実際のところ放送拒否の件はデマだったらしく、2016年に開催されたイベント「10周年 カブトボーグ祭(非公認!!)の場で、アニメ関係者がウワサを否定していました。同作は玩具の海外展開を見据えて制作されたアニメで、もとより国内の地上波で放送する予定ではなかったというのが真相のようです。

【画像】えっ…? DVDのパッケージの時点で? これが『人造昆虫カブトボーグ V×V』の「カオスっぷり」です(4枚)

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