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『千と千尋』ハク様はなぜ人気? 全人類を骨抜きにする「高度なイケメンテク」

元祖壁ドン男子」にして「幼馴染男子」のハク様

千尋を見つめるハク様。手には「まじない入りのおにぎり」……。 画像は『千と千尋の神隠し』のワンシーン (C)2001 Studio Ghibli・NDDTM
千尋を見つめるハク様。手には「まじない入りのおにぎり」……。 画像は『千と千尋の神隠し』のワンシーン (C)2001 Studio Ghibli・NDDTM

 ハクの魅力を語るうえで外せない3つ目のキーワードは「壁ドン」です。物語の序盤で壁ドンしながら千尋を守るという高度なイケメンテクニックを披露しますが、『千と千尋の神隠し』が放映されたのは2001年なので、まだ現在の意味での壁ドンが広まる前でした。

 もともと壁ドンは隣の部屋の住人がうるさいときに、クレームとして壁を殴る行為を指すネットスラングだったのですが、やがて少女マンガの定番シチュエーションである「男がヒロインを壁際まで追い詰めること」を意味する言葉に派生しました。そのきっかけは、2008年に人気声優の新谷良子さんが萌えるシチュエーションを、「壁にドン……黙れよ」と表現したことからだといわれています。

 つまりハクは、そのずっと前から壁ドン男子を先取りしていたことになるのです。前述の急に態度が冷たくなるシーンもそうですが、ハクの行動は少女マンガのお約束をひと通りおさえているように思えます。

 そして何より重要なのが、ハクが実質「幼馴染男子」であるということです。序盤からちょいちょい千尋と昔会ったことがあるとほのめかしてくるハクですが、本当に過去に会っていて、それも千尋を助けてくれていたことが物語終盤で判明します。

 さらに本編では直接的な恋愛描写こそないものの、仮に『千と千尋の神隠し』が千尋とハクの初恋物語だったとして、ふたりの恋は種族的にも結ばれ難いという点もポイントが高いでしょう。最後に千尋が少しだけ「振り返ろうとする仕草」を見せたのも、人間の姿をしたハクとはおそらくこれでお別れになると、薄々感じていたからなのかもしれません。

 ハク様はジブリの世界で少女マンガ的な王道ムーブを連発し、多くのファンを魅了してきました。。2024年一発目の『金曜ロードショー』では、ぜひ彼の一挙手一投足に注目してみてください。

(ハララ書房)

【画像】ただの「壁ドン」じゃなかった!? ハク様の自然で高度な壁ドンテクニックを見る(3枚)

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