「原作より死屍累々」「何の救いもない」 衝撃のバッドエンドアニメ3選
作品の終わり方はアニメによってさまざまです。なかには、視聴者が望んでいるようなハッピーエンドではなく、後味の悪い結末を迎えた作品もありました。どういった最後が描かれたのでしょうか。
中盤からの鬱展開で迎える後味の悪い結末とは?
アニメの最終回は、視聴者が望むようなハッピーエンドで終わるとは限りません。なかには、後味の悪い結末を迎えた作品もありました。どんな最終回が描かれたのでしょうか。
●『今、そこにいる僕』
『今、そこにいる僕』は、『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』や『浦安鉄筋家族』など数多くのギャグアニメを手がけた大地丙太郎さんが、ギャグを封じて制作したオリジナルアニメ作品です。1999年から2000年までの全13話が、WOWOWにて放送されました。
ある日、主人公「シュウ」は「ララ・ルゥ」という少女との出逢いをきっかけに、50億年後の未来に飛ばされてしまいます。飛ばされた未来は資源が枯れ果てており、戦争が日常になっている世界でした。そして、シュウは自分の命を削って水を出す力を持つララを巡る、激しい戦争に巻き込まれていくのです。
虐殺や暴力シーンが数多く描かれた本作は、最終的に誰も幸せにならない悲しい形で幕を閉じます。物語終盤、ララは敵である狂王「ハムド」が支配する「空中移動要塞ヘリウッド」を、自身の水の能力を使って破壊させることに成功します。しかし、能力を使いすぎて、ララ自身も消滅してしまいました。
また、ララと間違われ現代から連行された「サラ」は、人違いだと分かると兵士たちの慰安婦として使われ、最終的に誰の子かも分からない子を身ごもります。そして子供のために、元の世界に戻らない選択をするのです。主人公のシュウは、なんとか元の世界に戻りますが、戦いの代償は大きく、結局最後まで誰も救えないまま物語は幕を閉じるのでした。
絶望的な終わり方の本作は、ネット上で「つらすぎて涙も出なくなる。サラがかわいそう過ぎて見ていられない」「エログロバイオレンスのトップをいく作品」「ただひたすらに戦いを描き戦争の悲惨さを教えてくれる良作」と、多くの人にショックを与えた名作として評価されています。
●『アカメが斬る!』
「月刊ガンガンJOKER」(スクウェア・エニックス)で連載された『アカメが斬る!』(原作:タカヒロ/作画:田代哲也)は、2014年にアニメ化されました。本作は、貧困生活を送る少年剣士「タツミ」が妖刀を持つ少女「アカメ」と出会い、彼女が所属する殺し屋集団「ナイトレイド」とともに、腐敗した帝国に反逆していく姿を描いた作品です。
本作では物語が終盤に進むに連れ、主要キャラが続々と死亡していきます。人気キャラの「チェルシー」は、敵である「クロメ」に首を切られて広場にさらし首にされたほか、原作では生存しているはずのタツミや、ヒロインの「マイン」らも死亡するアニメオリジナル展開が描かれました。
物語の最後は、生き残ったアカメが死んでいった仲間たちの思いを背負い、自身を狙う敵と戦い続けるという形で終了します。多くの死亡者を出してもなお、報われることなく戦いが続くという重い結末を迎えました。
「タツミは何かしらの力で生き返ると思ってた……エスデスとともに消滅なんて」「死ぬキャラにスポット当てて話が進められてきたから、少ない生き残りだけのEDが余計さびしく見える」と、衝撃展開の数々が多くの人の心に残るアニメとなりました。