「ほんとに良かったの?」「負けヒロインの方が…」 物議をかもした人気作カップル
少年マンガやアニメ作品の主人公とヒロインが、のちに恋愛関係へと発展していくことはよくある展開です。しかし、なかには最初は好きだったヒロインとは結ばれない、最後にどんでん返しが起こった作品もありました。
最初は惹かれあっていたハズなのに
少年マンガやアニメにおいて、たとえば『NARUTO』の「うずまきナルト」が「春野サクラ」ではなく「日向ヒナタ」を選んだように、読者や視聴者の予想を裏切るカップルが成立した作品も少なくありません。
現在ABEMAで独占見放題配信となっており話題の、『〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン』のファーストシリーズのTVアニメ『化物語』も、そのひとつといえるでしょう。原作は西尾維新先生のファンタジー要素を含んだミステリー小説です。
本作に登場する代表的なヒロインといえば「戦場ヶ原ひたぎ」で、気品がありクールな性格と、毒舌な一面をもつキャラでした。彼女は蟹の怪異に取り憑かれており、主人公の「阿良々木暦」に助けられたことで、少しずつ惹かれていきます。
ただ、本作には前日譚『傷物語』があり、前から仲の良かったクラスメイトのヒロインとして「羽川翼」が登場します。羽川は、阿良々木のことが好きで、阿良々木も彼女への好意を隠していたのです。
しかし、『化物語』のラストでは、阿良々木が戦場ヶ原からの告白を受け入れます。一時期は惹かれあっていたはずの羽川が、選ばれることはなく、この展開を今も悲しんでいるファンも多いようです。ちなみに、原作最新作の『戦物語』で、阿良々木と戦場ヶ原は結婚をしています。
また、『いちご100%』のラストも予想外の結末を迎えます。本作は2002年から「週刊少年ジャンプ」にて連載された、大人気学園ラブコメディです。
中学3年生の主人公「真中淳平」は、ある日の放課後、校舎の屋上にて「いちごパンツ」をはいた女の子に一目惚れします。この女性こそ、本作のヒロイン「東城綾」でした。
真中は、この日からいちごパンツの女の子を探す日々を過ごすのですが、そこで登場する学年のアイドル的存在「西野つかさ」のいちごパンツを見たことで屋上で見た子だと勘違いし、西野のことを好きになります。
その後、真中と西野は付き合うことになるも、東城の存在に気付いた真中は、少しずつ東城の方へ気持ちが揺らぎ始め、西野との破局を迎えました。しかし、この物語のラストは、紆余曲折を経て真中と西野の復縁で幕を閉じるのです。真中は東城を選ばす、東城は本作の負けヒロインとなりました。
ほかには、2011年から「週刊少年ジャンプ」にて連載され、アニメ化や実写映画化もされた学園ラブコメ『ニセコイ』のラストも、物議をかもしました。
主人公の男子高校生でヤクザの組長の息子「一条楽」は、転校生の女の子でマフィアのボスの娘「桐崎千棘」と、親の言いつけにより「3年間、偽の恋人同士を演じる」ことになってしまいます。
しかし楽の本命は、クラスメイトの「小野寺小咲」でした。そして本作では、楽が幼い頃に同い年くらいの少女から「錠(ペンダント)」を受け取った幼少期の記憶が、カギを握っていました。そして、その少女は「鍵」を持ち、いつか再会したとき、その鍵でペンダントの中身を取り出し、「結婚」することを約束していたのです。
そして物語終盤、この約束の少女こそが小野寺だと分かります。しかし、そのときには、楽の気持ちはすでに千棘に向いてしまっており、千棘を選ぶラストを迎えました。本命の条件をしっかり満たしていた小野寺は、負けヒロインとなってしまったこのラストには、「ハッピーエンドなのか?」「ニセ(偽)コイじゃなくなった!」「小咲ちゃんが身をひくなんて…」など、さまざまな声があがっています。
(マグミクス編集部)