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『ウルトラマン』最終回の「矛盾ある」シーンのナゾ 「前に倒れたはずなのに仰向け?」

マグミクスが配信した「『ウルトラマン』最終回の謎」を考察する記事に多くの反響が集まりました。「前に倒れたのに仰向け」「カラータイマーの破壊シーン不在」という謎に、リアルタイム視聴者の貴重な証言や「画になる演出優先」と理解する声など、多様な意見が寄せられています。

気にするのは大人だけ?

初代『ウルトラマン』ビジュアル  (C)円谷プロ
初代『ウルトラマン』ビジュアル  (C)円谷プロ

 マグミクスが配信した「『編集ミスじゃないよね…?』『ウルトラマン』最終回の『矛盾ある』シーンのナゾ」という記事に、多くの反響が寄せられています。特にリアルタイム視聴者からの証言が注目を集めました。

 元となる記事では、1967年4月9日に放送された『ウルトラマン』最終回におけるふたつの謎を指摘しました。「ウルトラマンが前に倒れたのに次のカットでは仰向けになっている」点、「カラータイマーが破壊されたシーンがないのに、後続シーンで破壊されている」点です。記事では台本や監督のメモなどの分析から「残酷な演出をお蔵入りにした」可能性を考察しました。

 リアルタイムで視聴していた人々からは「確かに違和感を感じた」という声が上がっています。「ウルトラマンが仰向けだったことに『あれっ?』とは思った」「前に倒れていったのに仰向けになっていた事に関しては、確かに違和感を感じました。きっと最後にクルッと180度回転したんだって想像してました」など、かつての記憶を鮮明に語るコメントが見られました。

 一方で、子供時代には深く考えず見ていて、「大人になってから気になる点が見つかった」という声も少なくありません。また特撮番組である以上、気になる点があるのは仕方なく「ツッコミ」をするのは野暮という意見も見られました。

 特撮製作の現場事情を指摘する声も多数見られました。当時の特撮番組の予算状況を鑑みて「とりあえず撮影だけして編集しながらそれらしくつないだり帳尻合わせをしていた」という現実的な視点や、「当時円谷プロの台所が火の玉だった事も考えると充分に起き得る」との指摘もありました。

 さらに支持を集めたのは、映像的な見栄えを重視する意見です。仰向けの方が画として映えるため、意図的にそのような演出がなされたという解釈が多くの共感を得ています。前に倒れるシーンから仰向けのカットへの切り替えは、単なる整合性よりも視覚的な印象を優先した結果であり、後ろに倒れる姿は卒倒のようで見栄えが悪いため、まず前に倒れ、その後仰向けにしたという制作判断への理解を示す声が目立ちました。

 また1話30分枠という放送尺を考慮して「どの作品でも全てのシーンが描かれる訳もなく、後は脳内補完でいい」という、特撮ファンならではの寛容な姿勢も見られました。

 このほか「小学生リアタイです。見ていた当時はウルトラマン敗北の衝撃と最強ゼットンの絶望感で頭が真っ白になって何も考えられませんでした」という証言も。58年経ったいまでも細部を語り合える『ウルトラマン』の魅力こそが、小さな矛盾を超えた真の価値なのかもしれません。

(マグミクス編集部)

【画像】「編集ミス…じゃないよね?」 こちらが『ウルトラマン』最終回の「ナゾ」場面です(3枚)

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