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『がんばれいわ!!ロボコン』石田秀範監督が語る、悪戦苦闘「タンタンメン」の演技

遊び場を奪われている子供たちへ、「無邪気に楽しめる」作品を

『がんばれいわ!!ロボコン』の撮影について語る、石田秀範監督(マグミクス編集部撮影)
『がんばれいわ!!ロボコン』の撮影について語る、石田秀範監督(マグミクス編集部撮影)

――劇中では汁なしタンタンメンがロボコンに「パパー」と飛びついて、チンゲンサイでおっぱいを吸おうとするシーンがありました。これは脚本に書かれていたのでしょうか?

石田 それは僕の発想です。浦沢さんの脚本は、イメージが湧くか湧かないか、それに尽きるんですよ。すべてが見たことない、経験したことないものばっかりなんで。汁なしタンタンメンがおっぱいを吸うにしても、たまたまチンゲンサイが目に飛び込んできたので、それを使ったというだけなんです。

 もし発想できなかったら、あのシーンはカットするしかなかった。それくらい綱渡りな撮影だったんですよ。こういうところで演出力が試されるんです。なにも思いつかなかったらお手上げ。本当に恐ろしい本を書かれる方です。

――今回は、ヒロインのロビンちゃんもかなりアグレッシブなキャラクターになっていますが、これは監督が意図した結果なのでしょうか?

石田 脚本では多少そういう面はありましたが、最初から最後に向かっての流れを考えているうちに、自然とそういうキャラクターになってしまいましたね(笑)。これはどのキャラクターもそうなんですが、シーンを一から組み立てていくと、どんどんイメージが膨らんで、濃いキャラクターになっていくんです。ロビンがああいうキャラクターになったのは、僕の中では必然の出来事でした。可愛らしいだけでは、成立しないかなと(笑)。

――撮影時期は、かなりコロナの影響を受けたと思いますが、実際にはどうだったのでしょうか?

石田 このご時世でしたからね、今まで通りとはいきませんでした。やっぱり制約は多いし、なによりスタッフの心がピリピリしていて重くなっていたんです。なので、今回はスタッフのやる気をどう盛り上げるか、前向きになってもらうかという点に腐心しました。スタッフあっての監督なので。

――では最後に、ファンの方へのメッセージをお願い致します

石田 今は新型コロナウイルスの影響で子供たちが遊び場を奪われて、つらい思いをしています。自分にも甥っ子や姪っ子がいるんですが、この子たちが楽しむ場を提供したいという想いで撮影に臨みました。難しいこと、重いことは一切流してしまって、頭を空っぽにして、とにかく無邪気に楽しめる。遊園地に行ってアトラクションに乗ったときの「わー!」という気持ちを、この映画に込めました。『ロボコン』を見ている間は、楽しい思いをしてくれればそれでオッケーです!

(早川清一朗)

※映画『がんばれいわ!!ロボコン ウララ~!恋する汁なしタンタンメン!!の巻』7月31日(金)全国公開。

(C)石森プロ・東映

●『がんばれいわ!!ロボコン ウララ~!恋する汁なしタンタンメン!!の巻』メイキング・インタビュー・トルネード婆々編(東映公式)

【画像】タンタンメンを振り回して大騒動に?『がんばれいわ!!ロボコン』のシーン(6枚)

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