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え、クレジットが 『ばけばけ』銀二郎はまだ「松野家の人間」? 再登場したのは「正式な離婚」のためなのか

連続テレビ小説『ばけばけ』では、トキの元夫・銀二郎が再登場し、話題を呼んでいます。彼の苗字がまだ「松野」だったことにも、注目が集まっています。

まだ離婚手続きしてない?

銀二郎役の寛一郎さん(時事通信フォト、2024年11月26日)
銀二郎役の寛一郎さん(時事通信フォト、2024年11月26日)

 2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は『知られぬ日本の面影』『怪談』などの名作文学を残した小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)と、彼を支え、「再話文学」の元ネタとなるさまざまな怪談を語った、妻・小泉セツがモデルの物語です。

 第13週61話では主人公「松野トキ(演:高石あかり)」のかつての夫「銀二郎(演:寛一郎)」から、松野家に手紙が届き話題を呼んでいます。同話の終盤では立派なスーツに身を包んだ銀二郎が松江に戻ってきました。

 人気キャラ・銀二郎の再登場に、SNSは沸き立っています。また、第60話で映った手紙の差出人名の部分は、結婚前の「山根銀二郎」だったのに対し、OPクレジットでは「松野銀二郎」の表記になっていたことが気になる人も多いようです。

 銀二郎は松野家の婿養子になる形でトキと結婚していたので、4年前に別れたことになっていても、まだ正式な離婚手続きは住んでおらず、戸籍上は松野家の人間のままなのかもしれません。

※ここから先の記事では『ばけばけ』のネタバレにつながる情報に触れています。

 トキのモデル・小泉セツさんは、1886年に養家の稲垣家に前田為二さんという鳥取の士族の男性を婿に迎えて結婚しました。しかし、為二さんは借金まみれの貧しい暮らしや、セツさんの養祖父・万右衛門さんの厳しい態度が耐えきれず、1887年に稲垣家を出奔し、大阪に行ってしまいます。

 セツさんは大阪まで彼を探しに行きますが、よりを戻すことはできず、ふたりは別れました。そして、3年後の1890年1月13日に、セツさんと為二さんの離婚が正式に成立します。松江市の市政が施行されて市役所ができたのは1889年4月1日のことだったため、手続きが遅れたのかもしれません。

 また、為二さんは稲垣家の養子になっていたため、セツさんは彼との婚姻関係を解消するために自分も稲垣家の籍から抜けて、生家の小泉家に復籍することになりました。苗字は小泉に戻ったセツさんですが、その後も稲垣家の家族と一緒に暮らしていたそうです。

 そして、セツさんは1891年の夏にラフカディオ・ハーンさんと夫婦になり、ハーンさんは1896年2月に小泉家の人間になる形で日本に帰化し、「小泉八雲」に改名しました。

 13週の予告を見る限り、銀二郎はトキとよりを戻すために松江にやってきたようですが、今後トキと「レフカダ・ヘブン(演:トミー・バストウ)」が結婚することは確定しています。銀二郎はいずれトキと正式に離婚して、トキが「雨清水トキ」に戻り、ヘブンも数年後に「雨清水八雲」になるのでしょう。銀二郎にとっては今後、辛い展開となりそうです。

※高石あかりさんの「高」は正式には「はしごだか」

参考書籍:『八雲の妻 小泉セツの生涯』(潮出版社)、『小泉八雲とその妻セツ 古き良き「日本の面影」を世界に届けた夫婦の物語』(KADOKAWA)

(マグミクス編集部)

【画像】え…っ! 「すごい」「頑張ったんだ」 コチラが『ばけばけ』銀二郎のモデルが「社長」として成功を収めた「業種」です

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