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20周年『キングダム』史実から探る「今後の見どころ」は 「vs李牧はどうなる」「実はもうラスボスの名が」

連載20周年を迎えた『キングダム』の特徴は、物語の大筋が史実に沿って描かれている点にあります。つまり、これから作中で起こる出来事の多くは、すでに歴史のなかに存在しているということです。では物語は今後、どのような道筋をたどっていくのでしょうか。

連載20周年の先に待つ、物語の行く末

画像はアニメ『キングダム』第6シリーズメインビジュアル (C)原泰久/集英社・キングダム製作委員会
画像はアニメ『キングダム』第6シリーズメインビジュアル (C)原泰久/集英社・キングダム製作委員会

 原泰久先生の大人気マンガ『キングダム』が、2026年1月に連載20周年を迎えました。秦国が中華統一を目指す本作ですが、既刊78巻の時点でようやく戦国七雄の一国である「韓」が滅亡したところです。残る国はあと5つ、ここから物語はどこへ向かい、どんな見どころが待ち受けているのでしょうか。

※本記事では『キングダム』の最新展開および史実に基づく今後の展開に言及しています。ネタバレにご注意ください。

 現在描かれているのは、おおむね紀元前236年から紀元前228年頃にかけての時代です。秦と趙の存亡を賭けた戦いが物語の軸となっており、そのなかでとりわけ強い存在感を放っている人物といえば、趙の三大天のひとり・名将「李牧」が挙げられるでしょう。

 史実における李牧は、戦場で秦に討ち取られて命を落とした将ではありません。秦や匈奴といった外敵から幾度となく国を守り抜いた名将でありながら、国内の権力闘争に巻き込まれ、讒言(ざんげん)によって処刑された人物として知られています。

 本作がこの史実を踏襲するのであれば、主人公の「信」たちがどれほど奮闘したとしても、李牧が戦で討ち取られる展開にはなりにくいでしょう。長きにわたり強大なライバルとして描かれてきた李牧が、どのような形で物語から退場するのかは、今後の大きな注目ポイントです。

 そのほか、じわじわと不穏な伏線を積み重ねているのが「昌平君」の存在です。作中では秦の中枢を担う軍師であり、王である「政」からの信頼も厚い人物として描かれてきました。

 しかし史実に目を向けると、昌平君は紀元前224年頃に秦を離反し、楚の側に立って反旗を翻した人物として知られています。現時点で明確な「裏切り」は描かれていませんが、ここ最近は昌平君の過去などに言及する描写もありました。

 李牧の退場が「外側の敵との決着」だとすれば、昌平君は「内側からの崩壊」を象徴する存在になり得ます。その決断が描かれるとき、物語は避けて通れない大きな転換点を迎えることになるでしょう。

 さらに、ファンの間でラスボス候補として語られることの多い存在が、楚の名将「項燕」です。歴史上の項燕は、秦を最も苦しめた将のひとりとして語り継がれてきました。史実では、信のモデルとされる李信が大敗を喫した戦いに関わっており、その過程で多くの者が命を落としたとされています。

 本作においても項燕の名はたびたび言及され、その存在が示唆されてきましたが、いまだ明確な姿は描かれていません。だからこそ項燕が表舞台に姿を現す瞬間は、物語が終盤へ向けて大きく舵を切った合図となるはずです。

 そして最後に目を向けたいのが、作品の締めくくり方です。連載20年という長い年月を考えると、中華統一後の物語が長く描かれる可能性はあまり高くないでしょう。しかし主人公のひとりである政こと「秦の始皇帝」は、一般的な歴史観では「暴君」として語られることも多い人物です。統一後の秦は、わずかな年数で滅亡の道をたどることになります。

 理想を掲げ、まっすぐな眼差しで中華統一を語ってきた政が、その偉業を成し遂げたあと、どのような変化を見せるのか……。どこまでを描き、どこで物語を閉じるのか、その選択そのものが、『キングダム』という作品が読者に残すメッセージになるのではないでしょうか。20年にわたる連載の果てに示される「答え」が、いまから待ち遠しいところです。

(ハララ書房)

【画像】え、『キングダム』とはだいぶ違う? こちらが「黒髪短髪、おじさん」な実際の李牧の絵です

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