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放送60年「ウルトラマン」からブレイクした大女優たち 「ダメなら引退」の崖っぷちヒロインも?

最後のオーディションで人生が変わった? 売れっ子女優

満島ひかりさん演じる「エリー」が描かれる、『ウルトラマンマックス』DVD(バンダイビジュアル)
満島ひかりさん演じる「エリー」が描かれる、『ウルトラマンマックス』DVD(バンダイビジュアル)

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 特撮ドラマ出身で大ブレイクした売れっ子女優として、真っ先に名前が挙がるひとりが、満島ひかりさんでしょう。満島さんは沖縄出身のダンス&ボーカルグループ「Folder5」のHIKARIとして活躍した後、2005年に放送が始まった『ウルトラマンマックス』(TBS系)にアンドロイドの「エリー」としてレギュラー出演しています。

 エリーはアンドロイドなので感情はないという設定ですが、クールな表情のなかでたまに見せる笑顔や涙がとても印象的でした。特に第36話「イジゲンセカイ」では、友好珍獣「ピグモン」と一体化し、コミカルな演技を披露してみせています。

 放送開始時の満島さんは19歳でした。女優として活動を始めて間もなかった時期で、オーディションに落ちまくっていました。『ウルトラマンマックス』も、ダメだったら沖縄に帰ることを考えていたそうです。

 ブレイク前の満島さんを高く評価していたのが『ウルトラマンマックス』のチーフディレクターを務めた金子修介監督です。アイドル好きの金子監督は「Folder5」だけでなく、満島さんが子役として出演していた『モスラ2 海底の大決戦』(1997年)も覚えていました。

 満島さんは、金子監督の『デスノート』二部作(2006年)、『プライド』(2009年)に出演し、知名度を上げていきます。そして、『愛のむきだし』(2009年)や大根仁監督の『モテキ』(テレビ東京系)で一躍人気女優となっています。

一度殉職するも、最終回でカムバックした「愛されキャラ」

 45周年記念として、『ウルトラマン80』(1980年、TBS系)のHDリマスター版がTOKYO MXで毎週火曜日に放送中です。「UGM」の紅一点となる城野エミ隊員を演じているのは、石田えりさんです。ナイスバディな石田さんの隊員コスチューム姿からは、健康的なお色気が感じられます。

 エミ隊員は第43話「ウルトラの星から飛んできた女戦士」で、星涼子(演:萩原佐代子)と入れ替わるように殉職し、途中退場することになります。しかし、最終回でアンドロイド・エミとして再登場します。共演者やスタッフに愛されていたようです。

 その後の石田さんは、ATG映画『遠雷』(1981年)や飯島敏宏プロデューサーの大ヒットドラマ『金曜の妻たち』(TBS系)などに出演し、人気女優へと羽ばたいていきます。松竹映画『釣りバカ日誌』(1988年)では、ハマちゃんの愛妻・みち子さんを演じ、「合体」シーンでおなじみとなります。

 さらに石田さんはハリウッドデビュー作『G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ』(2021年)で貫禄ある和服姿での殺陣を披露し、実録犯罪映画『私の見た世界』(2025年)で監督デビューも果たすなど、今なお進化を続けています。その一方、2020年には城野エミ写真集『MEMORIES OF EMI』が出版されるなど、特撮時代からの根強いファンがいることも分かります。

 60年間にわたって放送されてきた「ウルトラマン」シリーズだけに、それぞれの世代に忘れられないヒロインがいるのではないでしょうか。かつてあった「特撮出身女優は大成しない」という俗説を、きっとこれからも大きく塗り替えてくれることでしょう。

(長野辰次)

【画像】「えっ、でかすぎ(笑)」「二度見した」 これが近年「巨大化」したウルトラヒロイン女優です(3枚)

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長野辰次

フリーライター。映画、アニメ、小説、マンガなどのレビューや作家インタビューを中心に、「キネマ旬報」「映画秘宝」などに執筆。現在公開中の『八犬伝』(キノフィルムズ配給)の劇場パンフレットなどにもレビューを寄稿している。

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