かつての栄光から様変わり? ウルトラマンと仮面ライダー、平成を境に「逆」になった先代ヒーローの扱い
ゲストライダーの扱いが「平成以降」に急変?

昭和ライダーの新旧ヒーローの共闘は、熱い展開が多くありました。共闘エピソードは人気が高く、大人になった今でも見る者を興奮させる勢いがあります。これは先代のライダーが登場する際、変身前の役者が登場することが多く、戦闘シーンだけでなくドラマとして全体的に盛り上げているからでしょう。
ところが平成ライダーになってから、新旧ヒーローの共演はグッと減りました。その理由は単純明快。昭和と違って平成では作品ごとに別の世界線になっていたからです。そもそも共演ができない環境にありました。
この「別の世界線」という点を上手く利用したのが『仮面ライダーディケイド』です。現在でいう「マルチバース」の概念で、新旧ライダーの共演を可能にしました。もっとも別な問題を抱えることになります。それはライダー同士の戦い、「ライダーバトル」の登場でした。
同一作品内に複数のライダーが登場した平成以降、それぞれが考える「正義」の違いから、ライダー同士が戦うという展開が定番化します。このライダーバトルを支持する層が増えたことが、新旧ライダーの共演にも影響を与えました。
いわゆる「ダークライダー」と呼称される悪役ポジションのライダーだけでなく、別のライダーを召喚、またはそれに変身することで、本来は作品の主人公だった者同士が戦うということが常態化します。こうした作風の変化により、新旧ヒーローの共演が昭和の頃と様変わりしました。かつての盛り上がり方とは別のものとなったわけです。
もっとも、かつての「MOVIE大戦」シリーズのように前作と現役のライダーが共闘する映画もあり、『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX』のような、昭和ライダーの活躍まで網羅した作品もありました。
シリーズが長くなると、過去のヒーローを出しづらくなるのは当然かもしれません。なぜなら現役のヒーローを目立たせなくてはいけないからです。しかし、ウルトラ兄弟がまだ現役として威厳を保っているのに比べ、栄光の「7人ライダー」が肩身の狭い思いをしているのは、往年のファンからしたら寂しいものを感じることでしょう。
(加々美利治)



