なぜザクは「空」を飛べないのか? 先にグフを飛ばしたジオン軍の「大人の事情」
ジャブローを「空から」眺めたザクがいた?

それは、ジオン軍にとって対モビルスーツ戦を考慮した最初の機体がグフだからです。地上を歩くモビルスーツに対し、空中から同等以上の火力で攻撃をかければ優位を取れます。質・量ともに勝る連邦軍のモビルスーツに対し、空中からの攻撃に賭ける誘惑は、抗いがたいものがあったのではないでしょうか。
ただ、短時間ですが大気圏で飛行可能なザクも存在しているのは事実です。それがMS-06E「強行偵察型ザク」となります。100機弱が製造されており、オプション装備のブースターを装備すれば、短時間の飛行が可能となっていました。設定上ではブースターを用いて上空からジャブローを偵察した機体もあるとされています。『機動戦士Zガンダム』には実際の機体が登場し、月面での戦いで弾着観測など偵察機として有効な働きを見せましたが、クワトロの百式に接近を許し、あっけなく撃破されました。
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の時代にはΞ(クスィー)ガンダムがミノフスキー・クラフトの搭載により単独飛行能力を獲得しています。『∀ガンダム』に登場したザクに酷似した「ボルジャーノン」はホバー走行が可能となっていますが、いつかザクも思い切り空を飛んで欲しいものです。
(早川清一朗)


