昭和のゴールデンタイムで子供向け番組から視聴率を奪った「意外な天敵」とは? 『ウルトラマン』『マジンガーZ』も苦戦
よりによって「アニメ激戦区」に殴り込んできたケースも

有名な激戦区といえば、日曜日19時台の『アップダウンクイズ』(1963~1985年)と、子供向け作品の視聴率争いでしょう。
この『アップダウンクイズ』の裏番組には、『ウルトラマン』(1966年)をはじめとする「タケダアワー」や、『マジンガーZ』(1972年)から始まった東映動画(現在の東映アニメーション)枠といった現在でもよく知られた作品が何年も放送枠を維持していました。
逆をいえば『ウルトラマン』や『マジンガーZ』を相手に20年近くも放送枠を維持できたのですから、『アップダウンクイズ』にはファミリー向けとして鉄板の支持層がいたことがよくわかります。
現在でも不定期に制作されているNET(現在のテレビ朝日)制作の『クイズタイムショック』も、1969から1986年の間は木曜日19時台の放送で、多くの子供向け作品と視聴率争いをしてきました。
この時間はフジテレビが特に力を入れており、『ゲゲゲの鬼太郎(第2作)』(1971年)、『ゲッターロボ』(1974年)、『銀河鉄道999』(1978年)、『北斗の拳』(1984年)といった、名だたるアニメ作品が放送されています。
これらとは逆に、もともと子供向け作品が激しい視聴率争いをしていた月曜日19時に始まったクイズ番組がありました。
この時間帯の日本テレビ系は『流星人間ゾーン』(1973年)や『スーパーロボット マッハバロン』(1974年)といった特撮ヒーローから、『ルパン三世(第2作)』(1977年)『キャッツ・アイ』(1983年、・は正式にはハートマーク)といったアニメなどが放送された鉄板枠です。
NET(現在のテレビ朝日)系列では『魔法使いサリー(第1作)』(1967年)から始まった東映魔女っ子シリーズがあり、フジテレビ系列は『国松さまのお通りだい』(1971年)や『0テスター』(1973年)や『メガロマン』(1979年)などといったバラエティに富んだ編成でした。
子供向け作品だけでも競争が厳しい月曜日19時に、1979年から放送開始したのが『クイズ 100人に聞きました』です。19時からの30分放送は1984年以降に19時20分からの40分枠となりますが、1987年には19時からの30分枠に戻りました。これらはニュース番組の放送延長によるものです。
このように、昭和の頃は子供向け作品とクイズ番組がゴールデンタイムで激しい視聴率争いをしていたものでした。平成以降、さまざまな環境変化によって両ジャンルともに衰退していき、現在のような番組編成に至ったのでしょう。
もっとも、こうした昭和のTV番組の話は今でも記憶に鮮烈に残っていることが多くあります。やはり一度しか観ることができなかった事情から、今以上に集中して視聴していたのかもしれません。おかげで同世代の人と話していると、意外と当時の番組を思い出すものです。
(加々美利治)




