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『北斗の拳』のザコキャラに学ぶ、トラブル回避術。悲惨な死に様に共通の「法則」とは

『北斗の拳』と言えば、ケンシロウやトキなど、強くて信念のある戦士たちに憧れるもの。しかし、実際は誰もがそんな立派に生きられるわけではありません。そこで今回は、『北斗の拳』のいわゆるザコキャラに注目。本当にしょうもない理由で死んでいく彼らの死に様にこそ、私たちが平和に生きるためのヒントが隠されているのです。

敵と対峙した時に「決してやってはいけないこと」

(画像:写真AC)
(画像:写真AC)

 名作『北斗の拳』の物語を彩るのは、強き戦士だけではありません。情けなく、無残に散っていくザコキャラたちも数多く描かれてきました。彼らがいるからこそ、ドラマが生まれているのです。今回はそんなザコキャラたちに敬意を表し、彼らの死に様を振り返りながら、現代に通じる「トラブル回避術」を学びたいと思います。

 まずは『北斗の拳』第1巻に登場した「スペード」という男。彼は手に持ったボウガンを武器に、善良な老人を襲うなど、その行いはひどいものです。ケンシロウに対しても「てめえ、このボウガンが目に入らねえのか!?」と、武器をちらつかせて優位に立とうとします。しかし、そのボウガンは結局ケンシロウの二指真空把で投げ返され目を負傷。さらに逆恨みして今度は斧などを持って村を襲いますが、結局はケンシロウの北斗残悔拳によって無残な死を遂げます。

 続けて、同じ『北斗の拳』第1巻より、「ダイヤ」という男。彼も善良な親娘に対し、「父に首吊りの縄をかけ、それを娘に支えさせる」という行為をはたらきます。この男もケンシロウと対峙したときに、得意の棒術を見せびらかして優位に立とうとしますが、結局は交首破顔拳で無残な死を遂げます。

 このふたりに共通にしているのは、ずばり「過信」。自分がちょっといい武器を持っていても、それが通じないぐらいの強敵ならば、ないに等しいのです。この点において、「ジャッカル」という男が良い言葉を残しています。

「長生きしたくば自分より強い男とは戦わないことだ」。

 とても情けない言葉ですが、生き残るための真理をついた言葉ではないでしょうか。彼は彼なりに乱世を生き抜くために考えたのでしょう。

 ただ、このジャッカルも、ケンシロウとの戦いのなか、デビルリバースという巨人に“自分は生き別れの兄だ”とウソをついて戦わせるなど卑怯な手を使います。結局最後は自分のダイナマイトで爆死するという悲惨な死を遂げています。

『北斗の拳』では、「過信」と「卑怯さ」をもつ人間は必ず無残な死に至ります。ちなみに第1巻で登場する「ジード」という男も、のちに物語のヒロインとなる少女リンを人質にとったところ、ケンシロウの大きな怒りを買い、北斗百裂拳の餌食になっています。

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