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2月6日はアンパンマンの誕生日。貧困者の味方から「子育て世代」の味方へ

TVアニメ化で人気を不動のものに

1976年発行の絵本『あんぱんまん』(フレーベル館)。アンパンマンの頭身が長く、五本指で描かれるなど、アニメでおなじみの造形と異なることがわかる
1976年発行の絵本『あんぱんまん』(フレーベル館)。アンパンマンの頭身が長く、五本指で描かれるなど、アニメでおなじみの造形と異なることがわかる

 1988年には日本テレビでTVアニメの放送が開始され、アンパンマンの人気は不動のものとなっていきます。アンパンマンの声を担当するのは、女優としても活躍する戸田恵子さん。実はアンパンマンの声優を決める際はオーディションが行われたのですが、選考は難航。最終的にやなせ氏がデモテープを聞き、オーディションには参加していなかった戸田さんを選んだのだそうです。

 なお、日本テレビ以外にも、1979年にはNHKで「あんぱんまん」として一度TVアニメ化されています。また16ミリのアニメ作品も製作されており、現在のTVアニメは事実上3度目のアニメ化となっています。

 2009年には放送1000回、2020年には1500回を達成し、登場したキャラクターは2013年の時点で2200体を超え、今もなお増え続けています。「世界で最もキャラクターの多い単独のアニメーション・シリーズ」としてギネス世界認定も受けており、当然ギネスブックにも収録されているのです。

 しかし、アンパンマンの功績は、そのような目に見える数字だけではありません。筆者は子供を持つお母さんから、「子供が『アンパンマン』を夢中になって見てくれるおかげで他のことができる」という話を何度も聞いたことがあります。病院の待合室のTVで流されている『アンパンマン』の前に子供たちが集まっている光景を見たこともありますし、歯医者で治療を嫌がる子供に、アンパンマンのぬいぐるみを持たせて落ち着かせていた場面にも遭遇しています。

 元々は、貧困に苦しんでいた時代のやなせ氏が「究極の正義とはひもじいものに食べ物を与えることである」との発想に至って生み出されたアンパンマンが、やがて子供たちのヒーローになり、巡り巡って忙しいお母さんやお医者さんの助けになっていることこそが、最高の功績なのかもしれません。日々小さい子供を相手にしている方であれば、アンパンマンの持つ力に救われた経験を持つ方も多いのではないでしょうか。

(早川清一朗)

 (C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV (C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会2019

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