『ガンダム』打ち切りで未登場も、後の作品で活躍したMSたち。「トミノメモ」から実現へ
ドムの最終生産型は複数の作品で活躍!

●旧型機の意地を見せた「MS-09G ドワッジ」
トミノメモの第37話「バロムの罠」に存在が記されているモビルスーツが「ドワッジ」です。キシリア・ザビの部下であるバロムが搭乗し、マ・クベ隊とともにホワイトベース隊に攻撃をかけますが、ガンダムと刺し違えたとされています。
なお、バロムという名前のキャラは、グラナダからソロモンへの援軍として出撃したマ・クベの付きの参謀として本編に登場。ソロモンから脱出したミネバ・ザビが乗る脱出艇を見捨てようとしたマ・クベを諫めるという働きを見せており、『機動戦士ガンダムUC』への糸口を作った人物でもあります。
ドワッジについてはその後、「MS-09 ドム」の最終生産型としてMS-09Gの型番を与えられ、砂漠戦に特化したモビルスーツとして設定されました。88機が生産されたとされており、その多くがアフリカ戦線に投入し、激戦を通して多くが失われたとされています。
生き残ったうちの数機は『機動戦士ガンダムZZ』では旧ジオン残党軍ロンメル部隊の機体として登場し、なかでもデザート・ロンメル大佐の機体はエースパイロット仕様に改修されて「ドワッジ改」と呼ばれています。旧式機でありながら最新鋭機のZZガンダム相手に地の利を生かして渡りあいますが、最終的には撃破されてしまいました。
『機動戦士ガンダムUC』でも、トリントン基地へと強襲をかけたジオン残党軍に1機が参加しており、ガンキャノン・ディテクターの頭部を叩ききった後、コクピットに背後からヒート・サーベルを突き立て撃破する活躍を見せています。
(早川清一朗)