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サンライズ制作・ロボットものではないアニメ3選「ギャグアニメは反則」

「機動戦士ガンダム」シリーズや「コードギアス」シリーズなど、ロボットが活躍するアニメを多数手掛ける制作会社・サンライズ。「ロボットもの」の制作に定評のあるサンライズですが、実はロボットものではないアニメも複数手掛けています。この記事では、サンライズが制作した「ロボットものではないアニメ」を3作品ご紹介します。

「ご飯もの」も多い? サンライズ制作の意外な作品

「サンライズ制作」と聞くと、「ガンダム」シリーズや各種ロボットアニメを連想する方もいるのではないでしょうか。確かにサンライズは多数のロボットアニメを制作していますが、実は全くロボットの出てこないアニメ作品も複数制作しています。この記事では、サンライズが制作した「ロボットものではないアニメ」を3作品ご紹介します。SNSでも「サンライズでギャグアニメは反則」「もうやだこのサンライズ」と評判です。

●『異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~』(2018年4月~放送)

『異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~』 (C)蝉川夏哉・宝島社/古都アイテーリア市参事会
『異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~』 (C)蝉川夏哉・宝島社/古都アイテーリア市参事会

『異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~』は、同名小説(著:蝉川夏哉、イラスト:転/宝島社)を原作としたアニメです。本作の舞台は、正面入り口が異世界につながっている居酒屋「のぶ」。大将の矢澤信之(やざわ・のぶゆき/CV:杉田智和)と給仕の千家しのぶ(せんけ・しのぶ/CV:三森すずこ)が、衛兵や職人、商人など「のぶ」にやってくるさまざまな人をおもてなしします。株式会社ぐるなびが初めてアニメ製作委員会に参加した、記念すべき作品でもあります。

【本作のあらすじ】
 京都のさびれた通りにある居酒屋「のぶ」は、いたって普通の居酒屋。しかし不思議なことに、なぜか入り口が異世界につながっています。つながっている先は、古都・アイテーリア。信之としのぶは、アイテーリアでそのまま居酒屋を始めることに。現代日本の居酒屋メニューを出す「のぶ」は、「いい酒場」としてアイテーリアでも評判が立ち始めました。ある日、衛兵のニコラウス(CV:森久保祥太郎)が、同僚のハンス(CV:阿部敦)を連れて「のぶ」に来店。ニコラウスにすすめられるまま「トリアエズナマ(生ビール)」を飲んだハンスは、その味に驚いてーー?

 おでんや唐揚げ、豚汁など、昔ながらの居酒屋メニューがそろう「のぶ」。日本人から見てもおいしそうなそのメニューを、アイテーリアの人々は時におそるおそる、時に感激しながら楽しみます。おいしそうな作画と、お客さんたちの具体的な食レポに、つい居酒屋に行きたくなってしまいます。実写のミニコーナー『のぶ+(プラス)』では、本編にちなんだ居酒屋やアレンジメニューを紹介。おいしいつまみやお酒が欲しくなり、見ていて幸せな気持ちになる作品です。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「バンダイチャンネル」などで見ることができます。

●『男子高校生の日常』(2012年1月~放送)

『男子高校生の日常』画像はスペシャルCD付き初回限定版 Blu-ray Vol.1(Happinet(SB)(D))
『男子高校生の日常』画像はスペシャルCD付き初回限定版 Blu-ray Vol.1(Happinet(SB)(D))

『男子高校生の日常』は、同名マンガ(作:山内泰延/スクウェア・エニックス)を原作としたアニメです。タイトル通り男子高校生の日常を描いた本作は、ごく普通の男子高校生3人が主人公。原作の出版社である「スクウェア・エニックス」と、アニメの製作を担当した「サンライズ」のコラボ作品であり、第1話冒頭では両社の代表作のパロディも盛り込まれています。

【本作のあらすじ】
 ごく普通の高校に通い、ごく普通の日常を送っている男子高校生のタダクニ(CV:入野自由)、ヒデノリ(CV:杉田智和)、ヨシタケ(CV:鈴村健一)。ある日の放課後、3人はいつものように、タダクニの部屋でだらだらしていました。しかし、タダクニの「彼女ってどうやったらできんの?」というひと言から、急きょ「彼女の作り方シミュレーション」が始まります。何度もシミュレーションに失敗し、やり直しになるタダクニ。しかし、「俺は大事なことを忘れていた……」と女子役・ヨシタケの手を取り、おもむろに走り出して――?

 誰かの家に集まってだらだらしたり、河原でたそがれてみたりと、男子高校生の何気ない日常を描いた本作。しかし、その内容はかなりシュールで、ギャグ要素が強めです。第1話の冒頭では、遅刻ギリギリでパンをくわえながら走るタダクニに、ヨシタケはカレーをかきこみながら、ヒデノリはラーメンをすすりながら追いつきます。そしてそんな3人が爆音に立ち止まると、そこには異様に作画の良いモビルスーツたちが。サンライズが制作していることを知っていると、思わずニヤリとしてしまうパロディシーンです。また、『機動新世紀ガンダムX』を手掛けた高松信司監督や、主人公の3人が全員「ガンダム」シリーズに出演していることから、「『男子高校生の日常は』ほぼガンダム」と言われることも。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「バンダイチャンネル」などで見ることができます。

●『焼きたて!!ジャぱん』(2004年10月~放送)

『焼きたて!!ジャぱん』 (C)橋口たかし/小学館・パンタジア・テレビ東京
『焼きたて!!ジャぱん』 (C)橋口たかし/小学館・パンタジア・テレビ東京

『焼きたて!!ジャぱん』は、同名マンガ(作:橋口たかし/小学館)を原作としたアニメです。「太陽の手」を持つ主人公が、世界に誇れる日本人のパン「ジャぱん」を作ろうと試行錯誤する本作。台湾や韓国でも放送され、スポンサーである山崎製パンは、本作とのコラボパンを40種類以上製造・販売したほどの人気作品です。また、『男子高校生の日常』同様、サンライズならではのパロディ回もあります。

【本作のあらすじ】
 6歳の少年・東和馬(あずま・かずま/CV:小林由美子)は、自分の家でとれたお米が大好き。しかし、朝ご飯にパンを食べたい姉・東稲穂(あずま・いなほ/CV:斉藤梨絵)に連れられ、近所のパン屋さんで食パンを食べることに。その味にうっとりした和馬は、パン屋のおじさんにパンの作り方を習います。この出会いがきっかけで、和馬は世界に誇れる日本人のパン「ジャぱん」を作る夢を抱くように。10年後、成長した和馬はベーカリー界のカリスマチェーン店・パンタジアの採用試験を受けますがーー?

 パン作りに適した「太陽の手」を持つ和馬が、究極の「ジャぱん」を追い求めつつ、パン職人としても成長していく本作。同じくサンライズが制作した『銀魂』の前番組にあたります。焦げて真っ黒なクロワッサンやメロン寿司パンなど、オリジナリティあふれる創作パンが続々と登場。宇宙に飛び立ったり、思わずブリッジしたりと、おいしいパンを食べたときのリアクションにも注目です。また、第29話では、『機動戦士ガンダム』を1話丸々使ってパロディ。『機動戦士ガンダム』の黒い三連星に酷似した男性3人や、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』のシーマ・ガラハウに酷似した女性が登場します。BGMや効果音まで似た、モビルスーツのバトルシーンも展開されるので、気になる方はこちらもぜひ。この作品は、「dアニメストア」「バンダイチャンネル」「U-NEXT」などで見ることができます。

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「ロボットもの」以外にも、さまざまなアニメ作品を手掛けているサンライズ。「ロボットものに強い」というイメージを利用し、ロボット系パロディを挟んでくる遊び心も垣間見えます。サンライズは『銀魂』や『ラブライブ!』にもロボット系パロディを仕込んでいるので、ご視聴の際はぜひ該当シーンを探してみてくださいね。

※配信状況は記事掲載時点のものです。

(新美友那)

【画像】SFだけど異色! サンライズ制作のアニメ

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