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『グラップラー刃牙』の可哀そうな「かませ」キャラ5選 ボクサー生命を絶たれた男も

板垣恵介先生の人気マンガ「刃牙」シリーズの登場キャラクターのなかには、「あいつ結局何だったの?」となってしまう「かませ犬」キャラも少なくありません。今回は、1部『グラップラー刃牙』から、特にかわいそうな男たちを5人紹介します。

世界チャンプの面目丸つぶれ

本部流柔術の天才と言われた花田純一がマウント斗羽にボコボコにされる『グラップラー刃牙』4巻(秋田書店)
本部流柔術の天才と言われた花田純一がマウント斗羽にボコボコにされる『グラップラー刃牙』4巻(秋田書店)

 板垣恵介先生による人気格闘マンガ「刃牙」シリーズでは、じっくりページ数を割いて強者であることを説明されたキャラがあっさりと負けるという、意外性のある展開が大きな特徴です。今回は第1部『グラップラー刃牙』で、強いのに不遇な扱いを受けた5人のキャラを振り返ります。

●花田純一

『グラップラー刃牙』の初期キャラのなかで、特に「あいつはいったい何だったんだ」となってしまうのが、実戦柔術家・本部以蔵の弟子で、「本部流柔術唯一の免許皆伝」の「大天才」と言われていた花田純一です。表向きは負け要員の前座プロレスラーとして活動していますが、地下闘技場で主人公・範馬刃牙と戦うことが決まった初登場回では、レスリングや柔道などの一流選手5人をあっという間に倒す強さを見せています。

 花田はその後も同僚の外人レスラーたちをいっぺんにのし、ジムで300キロの重量挙げをやってのけるなど、その超人ぶりを発揮しました。しかし、同僚に暴行を加えたことで、マウント斗羽から制裁として自転車ごとぐちゃぐちゃにされる大けがを負わされ、刃牙とは対戦できずじまい。

 その後も「最大トーナメント」出場枠をかけた戦いでは神心会の加藤に負け、本部のセコンド(破門されていたが和解)として登場するに留まります。おまけにそんな本部や斗羽、加藤も「最大トーナメント」では勝ち上がれなかったため、花田の作中ランクはどんどん下がっていきました。

●ユリー・チャコフスキー

 回想の「幼年編」で登場した、プロボクシング世界Jr.ウェルター級チャンピオンのユリー・チャコフスキー。誇り高き騎馬民族「ヂギール」の末裔であり、ヘヴィ級ボクサーたちも圧倒、鋭い眼光の見た目からも明らかな強者感が漂っていました。

 13歳の刃牙との初対決では、世界チャンピオンとして彼を圧倒。しかし、夜叉猿と戦って圧倒的成長を遂げた後の刃牙に「ボクシングは格闘技としてあまりにも不完全すぎる」と言われた上に、その後ヘヴィ級との初公式試合の前に当時15歳の日本最強の喧嘩ヤクザ・花山薫の襲撃を受けます。そして、ユリーは花山の「握撃」で左腕を破壊され、最後まで闘志は失わなかったものの、意識不明で病院送りにされてしまいました。

 ボクサー生命を絶たれたユリーはその後、父・勇次郎と戦う決意をした刃牙のウォーミングアップ相手として再登場。ボクサーとしてではなく、喧嘩師として蹴りも含めた凄まじい攻撃を繰り出しますが、刃牙にすべてを見切られ、いなされ、投げ飛ばされてしまいます。

「最大トーナメント」でも再登場することはなく、その後どうなったのかは不明です。一度とはいえ数少ない「刃牙に勝ったキャラ」なのに、栗谷川にまで「我々はたかがボクシングの世界チャンプごときを地上最強とは認めていない」と、言われてしまった不遇な男でした。

【画像】『グラップラー刃牙』の「かませ」キャラたちの扱いを振り返る(5枚)

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