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『ダイの大冒険』ついにアバン復活! 当初、打ち切り想定で「死んだまま」の予定だった?

正義側の切り札であるアバンの不安点とは?

 このアバンの復活、三条先生はもともと考えていなかったようで、単行本でのコメントでは、アバンの死亡についての抗議が多くてビックリしたというコメントが掲載されていました。

 それではアバンはどうして復活したのでしょうか? それはキルバーンというキャラを登場させたことが要因だったと語ったことがあります。力ではなく策略と言ったからめ手で戦うキルバーンという知恵者と戦うには、まだ若輩のダイたちアバンの使徒では難しいと判断したとのこと。

 実際にアバンの再登場がキルバーンのトラップからポップを救うという展開だったことから、この三条先生の想定した展開は何年もかけて実現したこととなります。この因縁を踏まえると、今後のアバンはキルバーンとの戦いがメインになるかもしれません。

 アバンが早期退場したことと、終盤まで戦場に現れなかったことには大きな意味があります。まず、序盤にアバンがいてはダイの急激な成長が望めなかった点。主人公より強い人がいると、どうしても物語が劇的な展開をするイメージは持ちづらいですよね。

 もう一点の登場が終盤までなかった点もまさにそこで、アバンほどの人物が早々に復帰してしまうと、そこからの展開に危機感が持てなくなります。そのため、アバンの登場が最終決戦開始というタイミングがもっとも効果的だったのでしょう。そういう意味でアバンは正義側の切り札、ジョーカー的な存在と言えるかもしれません。

 振り返れば、アバンはあの大魔王バーンが早々にハドラーを始末に向かわせたほどの存在です。かつてハドラーから世界を救った勇者アバンの存在は、油断できないものと感じていたのかもしれません。

 完璧な存在に思えるアバンですが、意外に失敗もいくつか起こしています。

 たとえばデルムリン島でハドラーにメガンテを使った際も結果的に失敗していますし、ヒュンケルを育てた時も、父のバルトスのことを恨んでいることに気付いているはずなのにそのことに触れないで何年も一緒にいました。どちらも相手のことを思っての行動だと思いますが、誰にも相談することなく自分だけで決めて、何でもひとりで抱え込んでしまうところがアバンにはあります。

 あえてダイと比べると、アバンは勇者として他の人を守ろうとする意識が強く、ダイのように仲間に頼ることを良しとしないところがあるのかもしれません。あくまでも筆者の見立てですが。

 今回はトラブルによる放送延期で、週刊連載の時以上にアバン再登場を待たされたファンも多いことでしょう。しかし、今後の活躍はノンストップで見られることを祈って、毎週の放送を楽しんでいこうと思います。

(加々美利治)

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