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商才スゴ過ぎ! コーエー襟川恵子会長の伝説3選 『信長の野望』誕生秘話も…

人呼んで「投資の女王」

1994年にスーパーファミコンで発売された世界初の乙女ゲーム『アンジェリーク』 (C)1994 KOEI
1994年にスーパーファミコンで発売された世界初の乙女ゲーム『アンジェリーク』 (C)1994 KOEI

 幼少期から祖父母が株式投資をする姿を見て育った恵子さんは自然と興味を持つようになり、18歳で株式を初購入。きちんと勉強し、利益が出るように購入していたので証券会社からは「投資の女王」と呼ばれたそうです。

 また、陽一さんが1978年に創業した「光栄」は、染料の卸販売を主軸としていました。前年に倒産してしまった家業を継ぐ形で起業したので持ち出しが多く、当初は経営が苦しかったそうです。さらに、染料産業そのものが斜陽になっていたのも向かい風となりました。

 そんなある日、陽一さんが「これからはマイコンの時代だ」と言い出したので、恵子さんは投資で得た資金を元手にして陽一さんの誕生日にマイコン(今日でいうパソコン)をプレゼントしました。マイコンを手にできた陽一さんは喜び勇んでプログラミングの勉強を始め、それが1981年のゲーム処女作『川中島の合戦』の発売へとつながりました。

 投資は今でもコーエーテクモホールディングスの重要な収入源のひとつですが、恵子さんのスタイルはなんと「直感」なのだそう。とはいえ、きちんと利益を出し続けられるのですから、ご本人すらうまく言語化できないだけで何らかのメソッドがあるのでしょう。

●世界初の乙女ゲーム『アンジェリーク』誕生秘話

『信長の野望』や『三國志』は、実在の歴史をモチーフにしたウォーシミュレーションゲームです。どれだけヒットしてもファンのほとんどは男性で、女性ファンはほとんど見られませんでした。それは光栄のみならず、当時のビデオゲーム業界そのものがそういう風潮にあったといえます。

「でも人類の半分は女性なのだから、女性が楽しめるゲームもあるべき。しっかり作れば絶対にヒットする」と考えた恵子さんは、その第一歩として女性たちによる開発チームの結成に着手。

 当時は女性のプログラマーやエンジニアが少なかったことに苦戦しながらも「ルビーパーティー」を結成し、女性スタッフのセンスが十二分に発揮された女性向けシミュレーションゲームの制作がスタートしました。

 遊びの部分(競争の部分)は陽一さんがフォローすることでゲームとしてのおもしろさも丹念に追求し、1994年9月23日にスーパーファミコンで世界初の女性向け恋愛シミュレーションゲーム『アンジェリーク』が発売されました。

 また、発売後も、キャラクターデザイン・由羅カイリさん自らの手によるコミカライズ展開、付属CDでゲームの進行に応じたトラックを再生することで疑似的に「ボイス付きゲーム」を味わえる『アンジェリーク ヴォイスファンタジー』の発売、声優のボーカルCDのリリース、リアルイベントの開催などの展開を積極的に行い、見事に大ヒットさせました。

 余談ですが、ゲーム発売前のテストプレイには当時学生だった恵子さんのご息女も参加しており、忌憚のない意見を寄せたそうです。そんな「襟川芽衣」さんは、現在ではルビーパーティーのブランド長を務めています。

 コーエーテクモゲームスは、任天堂のシミュレーションRPGシリーズ最新作『ファイアーエムブレム 風花雪月』を共同開発したり、『ダークソウル』などで知られる高難度の「死にゲー」テイストと「三國志」を組み合わせた新作アクションRPG『Wo Long: Fallen Dynasty(ウォーロン フォールン ダイナスティ)』を発表したりと、今日もさまざまな挑戦を続けています。襟川ご夫妻の飽くなき挑戦は、次にどんな驚きをもたらしてくれるのでしょうか。

(蚩尤)

【画像】誕生秘話がアツい! 多彩な展開を続ける『アンジェリーク』シリーズ(6枚)

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