「聴いてるだけで鬱になる」アニメのトラウマ合唱曲3選 もはや「呪いの歌」?
アニメを見ていると、ときおり童謡や合唱曲が流れることがあります。誰もが知る曲だけに、歌詞とシーンのギャップを感じて涙を流した人もいるでしょう。3作品を例に、そんな印象に残るシーンを紹介します。
歌とシーンのギャップがあり過ぎる
アニメの印象的なシーンで挿入歌が流れると、感情がより刺激されませんか? ときには誰もが知る童謡や合唱曲が使われることもあります。歌詞をよく知っているだけに、イメージとは正反対のシーンで使われると心に刺さるはず。今回はそんな、聴いただけでアニメのトラウマシーンを思い出してしまう童謡や合唱曲を紹介します。
※この記事には登場人物の生死に関わるネタバレが含まれますのでご注意ください。
まずは少年少女と使徒との過酷な戦いが描かれた『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』。中盤では「今日の日はさようなら」が、終盤では「翼をください」が流れます。どちらも綾波レイ役の林原めぐみさんが歌っており、透明感のある声が印象的です。
中盤ではアスカがテストパイロットとして搭乗したエヴァンゲリオン3号機が、使徒に浸食され暴走。エヴァンゲリオン初号機で迎撃に向かうシンジですが、アスカを傷つけたくないと命令を拒否します。すると初号機のダミーシステムが起動し、シンジの意志とは関係なく3号機を攻撃。3号機が一方的に破壊されていくシーンに、「今日の日はさようなら」が重なります。アスカの心情を反映したような歌詞に、感情をかき乱されるはず。
さらに終盤では同じく使徒に浸食されたエヴァンゲリオン零号機と綾波レイを、シンジが救出。BGMには「翼をください」が使われ、絶望的な状況に光が差したかのような希望を抱かせます。しかしそれを見守る大人たちは「世界が終わる」と不安そうな表情。崩壊していく景色に無垢な歌声が重なり、不穏さが際立ちます。
続いて紹介するのは『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』で使われた「手のひらを太陽に」。本作は、犯罪に立ち向かう公安9課の活躍を描いた、人気SFシリーズの第2期です。第26話「憂国への帰還 ENDLESS∞GIG」では、公安9課が作戦を遂行している出島に、核ミサイルが迫ります。迎撃が間に合わない絶体絶命の危機を救ったのは、AI搭載のロボット・タチコマたち。命令を無視して自分たちのAIが搭載された衛星を制御し、空中で核ミサイルに衝突させました。
これまで蓄積したデータがすべて消えるかもしれない、という過酷な状況で口ずさんでいるのが「手のひらを太陽に」。生きていることの素晴らしさを無邪気に歌い、自分たちのすべてを投げ出して人間を救うシーンに涙が止まらなくなるでしょう。