パパと子どもが主役のグルメマンガ3選 「今ある幸せ」読んで噛みしめる?
年々ジャンルの幅を広げつつ増加しているグルメマンガのなかでも、読んでいて特にあたたかい気持ちになるのが、「子どものために料理を作るパパ」を描いた作品です。今回は、そんな親子の日常を描いたグルメマンガ3作品ご紹介します。
家族と料理を愛する「理想のパパ」といえば、やっぱり――!
年々、題材の幅を広げつつ増加しているグルメマンガは、異世界のグルメ事情や、ドキッとするほどおいしそうに食べる女の子を描いた作品、恋愛に絡めた作品など、スポットの当て方もさまざまです。
なかでも特に読んでいてあたたかい気持ちになるのが、「さまざまなな事情で、思いで、子どものために料理を作るパパ」を描いた作品です。今回は、そんな親子の日常を描いたグルメマンガを3作品ご紹介します。
そのようなグルメマンガでもっとも知られている作品といえば、やはり1986年に第1巻が発売された『クッキングパパ』(うえやまとち/講談社)でしょう。
主人公は、娘と息子2人の子どもがいるパパ、荒岩一味。普段は「金丸産業」という会社に務め、真面目で堅物な主任として黙々と仕事をこなしていますが、彼にはちょっとした秘密があります。
それは、「料理と家族が大好き」ということ。会社の人には奥さんが作ったと話している美味しそうなお弁当も、実は自身の手作り。新聞社に勤め多忙を極めている妻・荒岩虹子を助けるべく、定時でいったん自宅へ戻り、子どもに食事を与えてから会社に戻る生活を送っている、とても家族思いのパパなのです。
発売から30年以上経っているため時代を感じるシーンも多いですが、いま読んでも十分楽しめる定番作品です。また、細かい分量などは書かれていませんが、登場する料理のレシピも分かりやすく記載されています。普段は家事や育児、料理をしないパパも、本書を読めば家族の一員として何かしてあげたくなること間違いなしです。
一方、料理をしたことがないのに、離婚や死別などの理由で、子どもに食べさせていかなくてはならなくなった、といったストーリーのグルメマンガもあります。『パパと親父のウチご飯』(豊田悠/新潮社)と『甘々と稲妻』(雨隠ギド/講談社)は、そのような境遇のパパたちが一生懸命料理に取り組む作品です。