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【秋アニメ】『BEASTARS』 差別、偏見、いじめ、恋愛…肉食獣と草食獣の共存ドラマ描く

2019年秋アニメとしてTVアニメの放送がスタートした『BEASTARS』。肉食獣と草食獣が同じ学校に通い、共存する世界を描く本作の見どころをご紹介します。

オオカミがウサギを思う気持ちは恋か、それとも――?

アニメ『BEASTARS』メインビジュアル (C) 板垣巴留(秋田書店/BEASTARS製作委員会)
アニメ『BEASTARS』メインビジュアル (C) 板垣巴留(秋田書店/BEASTARS製作委員会)

 2019年10月9日(水)からフジテレビで放送がスタートしたTVアニメ『BEASTARS』。原作は、秋田書店が刊行しているコミック雑誌『週刊少年チャンピオン』にて連載中のマンガ作品『BEASTARS』(板垣巴留)です。現在15巻まで発売されています。

 作品の舞台となっているのは、肉食獣と草食獣が同じ学校に通い、共存する世界。全寮制の名門高校「チェリートン学園」では肉食は重罪とされていますが、ある日草食獣であるアルパカのテムが何者かによって“食殺”されてしまうという事件が起こります。この事件をきっかけに、一部の草食獣たちが日頃の肉食獣たちへの不安や不満をぶちまけ、関係が険悪に…。

 そんななか、演劇部に所属する肉食獣ハイイロオオカミのレゴシは、草食獣であるドワーフウサギのハルに出会い、心を動かされます。彼は、目立たず生きたいだけの不器用で心優しいオオカミ。しかしある夜、我を忘れてハルに襲い掛かってしまいます。この気持ちは恋なのか、それとも食欲なのか――。

 全てのキャラクターが動物で、普通に立って人間の言葉を話し、学校に通っているという、日本の深夜アニメではあまり見かけないタイプの作品。フジテレビが「海外にもアニメカルチャーを広げたい」という思いで手掛けている「+Ultra」枠のアニメだけあって、日本のアニメらしさも残しつつ、アメリカのCGアニメのようなリアルさを感じるテイストで描かれています。

 動物たちの可愛い世界……ではなく、差別や偏見、いじめ、恋愛など、人間社会のようなドロドロとした関係性を中心に描かれる物語のため、今後どのような展開になっていくのかが非常に気になるところ。一見気が弱そうな可愛らしいウサギであっても、内面はどこか冷めた毒舌キャラであるなど、動物としてのイメージにとらわれないキャラクター設定も見どころのひとつです。

 TVアニメ『BEASTARS』は、まだまだ始まったばかり。これから先どんな展開が待ち受けているのか、楽しみになってきます。また、各話を観終わったあと、身近な人に動物たちを当てはめてみると、ストーリーとはまた違った側面も見えてきそうです。あなたは、あなたの友人や同僚、上司や部下は、どのキャラクターに似ていますか?

(きこなび 月乃雫)

※TVアニメ『BEASTARS』は、毎週水曜日24:55より、フジテレビ「+Ultra」枠で放送中。動画配信サービスではNetflixで毎週木曜日に独占配信されています。

●きこなび 月乃雫
料理&アニメライター。料理とアニメとSNSをこよなく愛すライターです。深夜アニメは8割以上完走。好きなジャンルは、日常系、グルメ系、異世界転生系、シリアス系(完全ホラーを除く)など。料理は時短もの、アレンジもの、じっくりコトコト系が好きです。ここ数年、ボードゲームにもハマり中。

【画像】動物のアニメ『BEASTERS』登場キャラクターたち

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