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【秋アニメ】『歌舞伎町シャーロック』 変人探偵が謎に挑む、カテゴライズ不能な面白さ

2019年10月11日(金)よりTBS系列などで放送開始したアニメ『歌舞伎町シャーロック』は、KADOKAWA・Production I.Gなどの制作によるオリジナル作品です。現代日本の新宿とよく似た「新宿區歌舞伎町」でクセの強い探偵たちが活躍する、ミステリーともコメディともつかない不思議さが魅力の作品です。

ホームズにワトソン、京極”冬人”…変人ぞろいの「探偵長屋」

アニメ『歌舞伎町シャーロック』キービジュアル  (C)歌舞伎町シャーロック製作委員会
アニメ『歌舞伎町シャーロック』キービジュアル (C)歌舞伎町シャーロック製作委員会

 2019年10月11日(金)よりTBS系列などで放送開始された、TVアニメ『歌舞伎町シャーロック』は、KADOKAWA・Production I.Gなどの共同制作によるオリジナルアニメで、ミステリーでありながらおしゃれな作画でコメディ要素もある、不思議な雰囲気の作品です。

 主人公のジョン・H・ワトソンは、大学病院に勤める医者。変人探偵シャーロック・ホームズにある依頼をするため、新宿「區」歌舞伎町の地下にある通称 ”探偵長屋”、BAR「パイプキャット」を訪れます。そこはオカマのオーナーや押しの強い常連客のいる一見普通のバーですが、奥にある「控室」には、潔癖探偵や元刑事ギャンブル探偵など、さまざまな探偵が集まっていました。その目的は、なんと殺人犯「切り裂きジャック」を捕えるためで……?

 ミステリーものかと思いきや、オカマのハドソン夫人が急に歌いだしたり、潔癖探偵の京極”冬人”がウエットティッシュを引き出しながら「私には既に物語の結末が見えている!」と決め台詞を披露したりと、コメディ要素も満載。その一方で、美しい作画がおしゃれな雰囲気を漂わせており、「カテゴライズ不能」な独特の雰囲気を放っています。

 京極冬人や元刑事ギャンブル探偵のミッシェル・ベルモントをはじめ、探偵たちはキャラの濃い変人ばかり。特にホームズは、事件現場で急にはいつくばって血をながめたり、被害者の口の匂いを嗅いで独り言を言ったりと、まさに「変人」の振る舞いをします。なかでも特徴的なのは、「落語」で事件の推理を語ること。自宅に作られた小さな舞台に正座し、お辞儀してから落語調で語られる事件の真相は、意外な結末を迎えます。

 床に残っていた足跡の歩幅から犯人の身長を推測したり、葉巻のランクや吸い方から職業をある程度絞り込んだりと、ホームズの推理は純粋なミステリーものとしても楽しめます。第1話で結局明かされなかったワトソンの依頼内容や「金子親分」の正体など、多くの謎がこれからどのように解き明かされていくのか、目が離せません。

(新美友那)

※アニメ『歌舞伎町シャーロックは、毎週金曜日25:55より、TBS系列「アニメイズム」枠にて放送中。dアニメストア、AbemaTVなどの配信サービスでも順次配信されます。

【画像】個性強すぎ!?『歌舞伎町シャーロック』 探偵レースを争うキャラクターたち(5枚)

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