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「スパイダーマン」は必ず戻ってくる!『ファー・フロム・ホーム』世界的ヒットの理由

日本アメコミ映画ブームの先駆けとなった存在

日本におけるアメコミ映画ブームの先駆けとなった、サム・ライミ監督による『スパイダーマン』(2002年) (ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)
日本におけるアメコミ映画ブームの先駆けとなった、サム・ライミ監督による『スパイダーマン』(2002年) (ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)

 スパイダーマンがメディアに初登場したのは、1962年8月に発行された「Amazing Fantasy」というコミック誌のわずか11ページのマンガです。それから50年以上にわたり、活躍を続けてきたキャラクターです。日本では1978年に東映製作で特撮番組として作られた歴史などもありますが、スパイダーマンの理想的な実写化には時間がかかっていました。

 2000年代に入り、サム・ライミ監督による『スパイダーマン』(2002年)が公開されました。ストーリー自体はスパイダーマンが世に登場した1962年の「Amazing Fantasy」版と共通する点が多く、コミックの最後のコマに書かれていた、スパイダーマンの世界観を象徴する台詞である「大いなる力には、大いなる責任が伴う」をテーマに作られました。

 サム・ライミ版『スパイダーマン』の3部作は、現在まで続くアメコミ映画ブームの先駆けとなり、日本にもスパイダーマンの印象を強く残しました。

 ヒットしたホラー映画『死霊のはらわた』シリーズで名を馳せたライミは、『スパイダーマン』3部作に得意のホラー演出を詰め込んだことでも知られ、第1作ではグリーンゴブリンに『ジキル博士とハイド氏』、第2作ではドクター・オクトパスに『フランケンシュタイン』、そして第3作のサンドマンは『狼男』、といった具合にイメージを重ねていた。このサム・ライミならではの演出が、スパイダーマンにリアリティとスーパーヒーローの新しい形を与えたと考えられます。

 その後、2012年にマーク・ウェブ監督によりリブートされたのが、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ。当初3部作の予定でしたが、前3部作と比較して興行収入が低迷、映画化の権利問題などもあり、2作で中止となってしまいます。

 アメコミ映画ブームの先駆けとなったスパイダーマンですが、2019年8月には権利問題で「MCUからのスパイダーマン離脱」という情報も広まるなど、実はシリーズの継続が思うようにいかない出来事が続いています。スパイダーマンにはそうした困難な「宿命」があるのかもしれません。

 しかし、ここまで新シリーズなどの展開を繰り返してきた「スパイダーマン」は、再び私たちの前に戻ってくることを期待される人気キャラクターなのです。アメコミ映画を知らない人にとっての「入り口」となり、これからも愛される「親愛なる隣人」であり続けていくでしょう。

(大野なおと)

【画像】日本で「アメコミ映画」を身近にした存在。「スパイダーマン」映像作品(7枚)

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