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ゲームの「エミュレーター」うっかり違法に注意! ソフト本体売っちゃダメ? 弁護士に聞いた

エミュレーターで遊ぶ際の注意点は?

懐かしのファミコンソフトの数々。コレクションしている人は多い。
懐かしのファミコンソフトの数々。コレクションしている人は多い。

――エミュレーターを使用するにあたって、注意点を教えてください。

永さん:エミュレーターで使用するソフトのROMの入手経路に注意してください。インターネット上の違法データをダウンロードしたり、他者からROMが入ったSDカードを貰ったりすると、著作権法違反になるおそれがあります。著作権法違反となると、著作権者から損害賠償請求をされることはもとより、懲役刑や罰金刑などの刑事罰もあります。

  遊ぶソフトについては自分で持っているソフト、または新たに買ったソフトを使うことです。データ抽出についてはROMを吸い出すための「吸出し機」を使って自分で行うことを心掛けてください。

 またROMを抽出した後にオリジナルのソフトがいらなくなったからといって、ソフト本体を中古ショップに売却したり、友だちに譲渡したりすることも禁止されています。ROMを抽出した後のソフト本体はROMを保存している限り手元に保管しておく必要があります(著作権法第47条の3第2項参照)。ソフトを処分したい場合は先立ってROMなどデータの処分をしてからにしてください。

――ソフトさえあれば、データを吸い出してエミュレーターで遊んでも良いのですね。

永さん:「私的複製」に該当する限りソフトからROMを抽出することは適法ですが、「コピーガード(技術的保護手段)」が施されているソフトについては別です。コピーガードを解除してROMをコピーすることは禁止されており、私的複製のためであっても著作権法違反となります(著作権法第30条第1項2号)。

 プレイステーション世代以降のゲームソフトについては、ほぼすべてにコピーガードが施されています。ソフトからROMを抽出する前にコピーガードが施されているか否かをきちんと確認するようにしましょう。

――初代プレイステーションが発売されたのは1994年ですから、実際はそれ以前のゲームでないとエミュレーターで遊ぶのは難しそうですね。ゲームのエミュレーターについて法的責任を問われた事例はありますか?

永さん:2018年に複数のゲームソフトのROMをmicroSDカードなどの記録媒体に複製したうえで、エミュレーターとセットにしてインターネット上で販売した者が、著作権法違反で逮捕された事例がありました。

 これはゲームソフトのROMを著作権者たるゲーム会社に無断で複製して有償販売したことが著作権法に違反するとされたので、エミュレーターの譲渡そのものが違法とされたものではありません。

――ご回答、ありがとうございました。

●最後に

 エミュレーターの是非については、ゲーマーの間でたびたび議論が繰り広げられてきました。今回、プロの法律家に根拠となる法律や逮捕の事例についてお聞きできたので、一定の結論が出たと言えるでしょう。ぜひエミュレーターで遊ぶ際のご参考にしてください。

(レトロ@長谷部 耕平)

【画像】懐かしっ! エミュレーターで遊びたいファミコンソフトを見る(6枚)

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永 滋康(えい・しげやす)

弁護士

慶應義塾大学法学部法律学科卒業。2006年、第二東京弁護士会登録。現在、中小企業法務、不動産取引法務、寺社法務を専門とする弁護士法人永総合法律事務所の代表弁護士。日本弁護士連合会代議員。第二東京弁護士会常議員。日本民事訴訟法学会、司法アクセス学会、財団法人日本法律家協会の各会員。文部科学省再就職コンプライアンスチームメンバー。中小企業庁認定経営革新等支援機関。東京家庭裁判所 家事調停委員。弁護士法人 永 総合法律事務所(https://ei-law.jp/)。寺社リーガルディフェンス(https://ei-jishalaw.com/)。

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