ゲームの「エミュレーター」うっかり違法に注意! ソフト本体売っちゃダメ? 弁護士に聞いた
ゲーム機本体がなくても、ソフトのROMデータがあればプレイ可能で便利な「エミュレーター」。しかし、どこまでが合法で、どこからが違法なのでしょうか。法律にもとづく正しい遊び方を弁護士に聞きました。
合法と違法の境界線は?

昔夢中になったゲームソフトで遊びたいのに、ゲーム機本体がなくてプレイできない……。そんなときに便利なのが「エミュレーター」です。
しかし、エミュレーターを正しく利用しないと違法の可能性もあります。そこで、合法と違法の境界線や利用上の注意点を、弁護士法人 永総合法律事務所の弁護士・永 滋康さんに聞きました。
●そもそもエミュレーターとは
エミュレーターとは、特定のハードウェアやOS向けに開発されたソフトを、本来の仕様と異なる動作環境で実行させるソフト、またはソフトが内蔵されたデバイス(互換機)のことです。ゲーム機のエミュレーターには、いつでもどこでもセーブできたり、倍速モードに切り替えたりと、快適に遊べる独自機能が盛り込まれているケースが多いです。
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――早速お聞きしたいのですが、そもそもゲーム機のエミュレーター自体は、合法なのでしょうか?
永さん:任天堂はファミコンソフトやスーパーファミコンソフトなどが遊べる、Nintendo Switch Onlineといったオフィシャルのエミュレーターを販売しています。エミュレーターを使うことそれ自体は違法なものではありません。
エミュレーターを使ってゲームを遊ぶ際に問題となってくるのは「遊ぶゲームソフトのROMデータをどうやって入手したのか」ということです。エミュレーターを使ってゲームを遊ぶためには、ゲームソフトに入っているデータであるROMを抽出してコピーし、エミュレーターで起動させる必要があります。
ここでソフトデータをコピーする行為が、ゲーム製作者の著作権を侵害しないか否かが問題になりますが、自分または家族で楽しむためなど、ごく限られた範囲内で使うためにコピーする行為については「私的複製」とされ、著作権者の承諾なく無償で行うことが認められています(著作権法第30条)。
つまり自分が遊ぶ範囲において、もともと自分が持っていたゲームソフト、または新たに購入したゲームソフトからROMを抽出してコピーする場合は「私的複製」に該当するため著作権法に違反しません。
――海外のROMダウンロードサイトはどうなのでしょうか。
永さん:日本に居住する者が海外のサーバーから違法なデータをダウンロードした場合について、そのデータが国内にいる者によってあえて海外サーバーに違法アップロードしたものであった場合、これをダウンロードする行為には日本国内の著作権法が適用されます。インターネット上に違法にアップロードされているデータをむやみにダウンロードしたり、他社から有償でも無償でもデータを譲り受けてROMを取得した場合は、著作権法に抵触し違法となるおそれがあります。





