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「だってオラは」 人間ながら大活躍した『キン肉マン』ジェロニモの凄さとその後

『キン肉マン』に登場する超人たちのなかで唯一人間から超人に転生を遂げたのが、ジェロニモです。人間では到底及ばない力を持っている超人が多数登場するのにも関わらず、同キャラは超人に勝利する場面もありました。そんなジェロニモの戦いを振り返ってみましょう。

人間の状態で悪魔超人に勝ったジェロニモって凄すぎない?

サンシャインと戦うジェロニモが描かれた「学研の図鑑 キン肉マン『技』」(学研)
サンシャインと戦うジェロニモが描かれた「学研の図鑑 キン肉マン『技』」(学研)

『キン肉マン』に登場するジェロニモは、人間から超人になりました。人間であることを隠して強者との戦いを繰り広げて勝利し、悲願の超人になる夢が叶います。冷静に考えてみると人間の状態で超人に勝ったジェロニモは、前代未聞の偉業を達成したと言えるかもしれません。

 人間時代のジェロニモは、悪魔六騎士のひとりで「砂地獄」の異名を持つ悪魔超人サンシャインと対戦したことがあります。死闘の末に勝利を収めていますが、対戦では身長3m体重1tのサンシャインにこてんぱんにやられて、自らも技をかけるたびに骨折しボロボロな状態となりました。さすがに超人としてはあまりの脆さに、正義超人の先輩たちもジェロニモの人間説を唱え始めましたが、この時はまだバレずに済みました。

 ジェロニモは致命傷を負いながらもサンシャインに反撃を続けるなかで、砂状のパーツで組み立てられているサンシャインの身体を維持するキーパーツを奪うことに成功します。そして、結合力が弱くなったサンシャインに、必殺技の「アパッチのおたけび」を浴びせました。

「アパッチのおたけび」は、ジェロニモの出身種族であるチェロキー族に伝わる奥義で、「ウララー!!」という雄叫びから、強大な震動波を生成して攻撃する技です。その声の大きさはハリケーン並みで山を丸ごと破壊すると言われており、「じゃあすでに超人なのでは?」と思ってしまうほど、普通の人間では発揮できない威力をみせました。

 他にもジェロニモは心停止に追い込まれながらも、自らの手で心臓マッサージをするという離れ業をやってのけています。そしてサンシャインに勝利するのですが、ボロボロになったとはいえ、ただの人間として悪魔超人に勝ってしまうのはかなりの偉業と言えるでしょう。

 しかし人間であるジェロニモは、ついに限界を迎えます。サンシャインに勝利した後、悪魔超人の首領・悪魔将軍に果敢に挑むもまったく歯が立ちません。瀕死の重傷を負いながらも正義超人たちの重みで崩れそうになる五重のリングを必死で支え、キン肉マンたちの脱出をサポートします。

 キン肉マンたちは自らの超人パワーをジェロニモに送って救おうとしましたが、人間であったためにパワーを受け取ることが叶いませんでした。ジェロニモは最後に「だってオラは人間だから」と語り、静かに息を引き取ります。到底人間では実現できないような活躍を見せたものの、ついにその限界が垣間見える場面となりました。

【画像】え…っ? まさかの事実! これがジェロニモ以外にもいた、「元人間」だった超人です (3枚)

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