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初代『ガンダム』大人になって観ると苦しい…「人間」が犠牲になるリアルな戦争描写

ほんの数秒にもリアルな戦争描写が?

主人公アムロ・レイの愛機。画像は「HG 1/144 RX-78-2 ガンダム Ver.G30th (機動戦士ガンダム)」(BANDAI SPIRITS) www.amazon.co.jp/dp/B002BRUGHM
主人公アムロ・レイの愛機。画像は「HG 1/144 RX-78-2 ガンダム Ver.G30th (機動戦士ガンダム)」(BANDAI SPIRITS) www.amazon.co.jp/dp/B002BRUGHM

 戦場での人の生死が描かれている本作には、さらに胸が痛くなるような場面も登場します。

 第42話「宇宙要塞ア・バオア・クー」では、戦死する瞬間の兵士の心境が描かれました。地球連邦軍とジオン公国軍の戦いも終盤に差し掛かり、アムロとライバルのシャア・アズナブルの対決もクライマックスを迎えます。

 宇宙要塞ア・バオア・クー宙域で、アムロのガンダムとシャアが乗るジオングの戦闘が始まろうとしていました。すると、ガンダムの前に1機のザクIIが現れます。ザクIIはガンダムのシールドで攻撃を受け、さらにジオングの武器であるメガ粒子砲がコックピットを直撃します。運が悪いことに、ガンダムに向けられたジオングの攻撃が、ザクIIに被弾してしまったのです。

 攻撃を受けたザクIIのコックピット内では火花や炎が広がり、爆発寸前の状態に。男性のパイロットは死を悟ったのか「ああ……、火が……、母さん!」と叫びながら爆発に巻き込まれながら戦死します。

 ほんの数秒にも満たない場面ですが、パイロットが死に直面して最後に母親を呼んで戦死するシーンは「敵キャラだから死んでもいい」などとは思えず、胸が痛みます。

 本作は「悪との戦い」ではなく「人同士の戦い」である戦争が舞台です。全編を改めて観返すと、戦争を背景とした物語を演出するため、一つひとつのシーンから「悲惨さ」がこれでもかと伝わってきます。感情移入しすぎると苦しくもなりますが、これもまた『機動戦士ガンダム』の魅力のひとつなのかもしれません。

(LUIS FIELD)

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