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観たら『金カム』の世界観がより楽しめる邦画3選 日露戦争の悲惨さを描く『二百三高地』ほか

かつて人食い熊と少女が戦う日本映画があった

個性派ぞろいの脱獄囚たちによる暴走劇『網走番外地』

ヒグマと杉元が描かれた実写『ゴールデンカムイ』IMAXビジュアル  (C)野田サトル/集英社  (C)2024 映画「ゴールデンカムイ」製作委員会
ヒグマと杉元が描かれた実写『ゴールデンカムイ』IMAXビジュアル  (C)野田サトル/集英社  (C)2024 映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

 男たちのフェロモンむんむんの世界に魅了されている『ゴールデンカムイ』のファンは多いことでしょう。そんな方にお勧めしたいのが、高倉健さんが主演した東映映画『網走番外地』(1965年)です。網走刑務所からの脱獄囚を高倉健さんが演じ、雪山でド派手なアクションを繰り広げる『網走番外地』はヒットシリーズとなり、合計18本も制作されています。

 高倉健さんといえば、寡黙な男のイメージがありますが、石井輝男監督が手がけたこのシリーズではコミカルな一面も披露しています。シリーズ10作目となった『網走番外地 吹雪の斗争』(1967年)では、高倉健さん、梅宮辰夫さん、安藤昇さんの3人が露天風呂で一緒になるサービスショットが用意されていました。元「安藤組」の組長・安藤昇さんと健さんの股間を見比べた梅宮さんが「どっちも立派なもんだ」と感心するセリフには、思わず笑ってしまいます。

 名バイプレイヤーの田中邦衛さん、「八人殺しの鬼虎」を演じた嵐寛寿郎さんら、個性派俳優たちが織り成す漢たちの世界を堪能することができます。『ゴールデンカムイ』の「和風闇鍋ウエスタン」的面白さを先取りしたシリーズだと言えそうです。

マタギと少女が人喰い熊と戦う『リメインズ』

 最後に紹介するのは、真田広之さんが主演した動物パニック映画『リメインズ 美しき勇者たち』(1990年)です。作家・吉村昭氏の小説『羆嵐』の題材にもなった、「三毛別羆事件」が物語のモチーフです。

 若き日の真田さんがマタギの猟師・鋭治に扮し、熊に家族を殺された幼なじみのユキ(村松美香)と協力し、人喰い熊と戦います。実写版『ゴールデンカムイ』で凄腕のスナイパー・尾形を演じた眞栄田郷敦さんの父親、千葉真一さんの監督作です。

 レオナルド・ディカプリオ主演映画『レヴェナント 蘇えりし者』(2016年)に比べると、当時の日本の映像技術では熊との対決シーンのチープさは否めません。しかし、人間の女性の肉の味を覚えたヒグマと、マタギたちとの知恵比べはスリリングなものがあります。

 北海道出身の野田サトル氏は、古今東西のさまざまな映画から影響を受けたことを公言しています。映画、コミック、小説、実在した人物や事件などが、野田氏の豊かなイマジネーションと融合し、『ゴールデンカムイ』という魅力的な物語が生まれたのではないでしょうか。

※山崎賢人さんの「崎」は「たつさき」が正しい表記

(長野辰次)

【画像】え…っ? 人食いヒグマと美少女が? これが『ゴールデンカムイ』との共通点が多い映画です(7枚)

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