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あの重要キャラが死亡? 『風の谷のナウシカ』原作コミックが「鬱作品」といわれるワケ

アニメ映画『風の谷のナウシカ』は、2024年3月11日で公開40周年を迎えます。宮崎駿氏が手がけた原作マンガには、映画版には描かれなかった悲しいエピソードも多く、ファンから「鬱作品」といわれることもあるようです。

戦争の続く世界線、作中では人気キャラも犠牲に!?

画像は映画版『風の谷のナウシカ』ビジュアル (C)1984 Studio Ghibli・H
画像は映画版『風の谷のナウシカ』ビジュアル (C)1984 Studio Ghibli・H

 2024年3月11日で公開から40周年を迎えるアニメ映画『風の谷のナウシカ』。その原作になったのは、もちろん宮崎駿氏が手がけた同名のコミックです。全7巻からなる『風の谷のナウシカ』のマンガには、映画に描かれなかったエピソードもたくさんありました。

 そんな原作マンガには、あまりにも悲惨な設定やストーリー展開もあって、読者から「鬱作品」と呼ばれることもあるようです。そんな『風の谷のナウシカ』の原作コミックについて振り返ります。

『風の谷のナウシカ』の原作では、ストーリーを通してトルメキアと土鬼(ドルク)と呼ばれる民族のあいだで大規模な戦争が続いています。そのため、たくさんの戦闘シーンが描かれ、兵士だけでなく多くの市民が殺戮される場面も登場しました。

 そしてジブリの映画で存在感を示したナウシカの師ユパは、原作コミックス7巻でトルメキアの皇女クシャナをかばって死亡するという衝撃の展開が描かれています。

 ユパは『風の谷のナウシカ』の登場キャラクターのなかでも人気が高く、「小さい頃から映画版を見慣れていたから、原作でユパ様が死んだ場面を読んだときには衝撃を受けた」「ユパ様が死んでしまった場面では号泣してしまった」など、ショックを受けたという読者の声も目立ちました。

 また映画版でトルメキア軍の将軍として登場したクシャナは、原作マンガでは軍人というだけでなく、トルメキアの現国王であるヴ王の娘として登場します。トルメキアの王位を巡る骨肉の争いがかなり残酷に描かれており、クシャナはその争いに巻き込まれた張本人でもありました。

 ヴ王は王家の血を直接的には引いておらず、先王の血筋である妻(クシャナの母)を娶りましたが、彼は先王の血が流れるクシャナのことを疎ましく思っていました。そのため、ヴ王はクシャナに毒を盛りますが、妃がクシャナをかばって毒を飲み、廃人となってしまうという凄惨なエピソードもあります。

 こうした暗い展開は読者にも衝撃的だったようで「毒を飲んで廃人になってしまったクシャナのお母さんが、目の前に現れたクシャナが自分の娘だと気付かないのがとても切ない」「いっそ自分も壊れてしまった方が楽なほどの環境なのに、生き残ってしまったのが辛すぎる」など、ネット上でもクシャナに同情的な意見が多数見られました。

【画像】ジブリ映画版より悲惨だった? 原作で苦労が描かれた『ナウシカ』の登場キャラたち(5枚)

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