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「最初から観るべきだった」「じわじわハマる」中盤から評価があがりつづける春アニメ

そろそろ終盤に差し掛かっている2024春アニメですが、面白さの割に脚光を浴びていない作品もあります。特に、中盤から盛り上がった作品は、盛り上がる前に離脱されがちです。この記事では、そんなダークホース作品をご紹介します。

見れば見るほど味が出てくる? スルメ的春アニメ

画像は『じいさんばあさん若返る』ビジュアル (C)新挑限・KADOKAWA/じいさんばあさん若返る製作委員会
画像は『じいさんばあさん若返る』ビジュアル (C)新挑限・KADOKAWA/じいさんばあさん若返る製作委員会

 2024春アニメの多くが、早くも終盤を迎えようとしています。お気に入りの作品を最後まで見るのも楽しいですが、実は中盤で盛り上がり始めた作品もありました。ネット上で「見終わると幸せな気持ちに」「面白すぎてスタンにかかった」と評判の、中盤から盛り上がった2024春アニメを3作品、みてみましょう。

●『じいさんばあさん若返る』

 青森でりんご農家を営む「正蔵(CV:三木眞一郎)」と「イネ(CV:能登麻美子)」は、周りも認めるおしどり夫婦です。ある日、畑で見つけた金色のりんごを食べると、ふたりは姿だけ若返ります。『じいさんばあさん若返る』は、そんなふたりの新生活(?)を描く作品です。

 実は、若い頃の正蔵とイネは、周りに騒がれるレベルの美男美女で、若返った後は孫やゲートボール仲間にモテまくります。ただ、中身は「じいさんばあさん」のままのため、ふたりは見向きもしません。古風&直球な夫婦愛に、思わずほっこりします。

 そうかと思えば、テレビで見た「壁ドン」をしてみたり、オレオレ詐欺に遭遇したりとギャグも満載です。中盤からは「記憶」が若返ってしまったり、昔行けなかった新婚旅行に行ったりと、盛り上がりが加速します。長年の愛を感じる、エンディングテーマの歌詞も秀逸です。

『じいさんばあさん若返る』は、AT-X、TOKYO MXほかにて放送中です。「Netflix」「dアニメストア」「Amazon Prime Video」ほか配信サービスでも、順次配信されています。

●『神は遊戯に飢えている』

 舞台は、暇を持て余した神々との「頭脳ゲーム」に挑戦できる世界です。ゲームに10回勝利すれば、正体不明の「神の栄光(セレブレイション)」が与えられます。主人公の「フェイ(CV:島﨑信長)」は「近年最高のルーキー」と呼ばれており、10回の勝利を目指すのです。

 正直なところ、作画に力が入っている……とは言いにくい作品ですが、ほぼ毎回ゲーム内容が変わるうえ、ルールが凝っていて引き込まれます。ルールが一部伏せられていたり、人狼や神経衰弱など既存のゲームをかけ合わせて、新しいゲームになっていたりします。

 また、「元」神様の少女「レオレーシェ(CV:鬼頭明里)」や思い込みの激しい「パール(CV:立花日菜)」など、強烈なキャラが多いのもポイントです。ゲームでかっこよく駆け引きしたかと思いきや、トンデモ展開でずっこける、というギャップが楽しい作品です。

『神は遊戯に飢えている』は、AT-X、TOKYO MXほかにて放送中です。「dアニメストア」「Amazon Prime Video」「U-NEXT」ほか配信サービスでも、順次配信されています。

●『バーテンダー 神のグラス』

 とある理由から日本に帰国している「佐々倉溜(ささくら りゅう/CV:寺島拓篤)」は、以前ヨーロッパで輝かしい実績を積んだバーテンダーです。溜の作るカクテルは客の魂を癒やすことから、「神のグラス」と呼ばれています。

 溜の仕事を通して、バーテンダーの仕事やこだわりが伝わってくる本作は、バーにやってくる客の人間ドラマも見どころです。何を出しても「まずい」と言われたり、「もっと酔いたいけど、お酒は飲みたくない」と言われたり……溜はそんな無理難題にも応えていきます。

 バーというテーマ上、派手さはあまりないものの、カクテルの意外な豆知識や客の人間模様がストーリーに奥深さを出しています。1話、2話……と見続けるほど心地よく、続きが気になっていく作品です。

『バーテンダー 神のグラス』は、テレビ東京にて放送中です。「U-NEXT」「dアニメストア」「Amazon Prime Video」ほか配信サービスでも、順次配信されています。

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 中盤から面白くなる作品は、評判が出そろってからでないと分からないものです。まだまったく見ていない作品があった人も、ぜひ今から視聴してみてください。今から追いかければ、最終話の放送に間に合うかもしれません。

※配信状況は記事掲載時点のものです。

(新美友那)

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