「昭和の名作ファミコンソフト」が復活! 2024年に発売される注目リメイクゲームたち
ファミコン時代の名作が、「昭和99年」にリメイクで復活!

●『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』が、37年の時を経てリメイク
堀井雄二氏といえば、多くの人が「ドラゴンクエスト」シリーズを連想するでしょう。いま現在も、「ドラクエ」最新作の開発にあたっており、続報を待ち望んでいる人が少なくありません。
しかし、堀井氏が開発に携わったゲームは、「ドラクエ」だけに限りません。PCが「マイコン」と呼ばれていた1980年代に3本のアドベンチャーゲームを手がけており、そのうち『ポートピア連続殺人事件』と『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』がファミコンにも向けて登場しました。
ファミコン版の『ポートピア連続殺人事件』は昭和60年(1985年)に、『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』は昭和62年(1987年)に発売されており、この2作品も昭和時代を代表する名作アドベンチャーとなりました。
2作品とも平成に入ると大きな動きはなく、携帯電話などでも遊べる施策が行われた程度です。しかし、時代が令和に移ると状況は大きく変わります。まず『ポートピア連続殺人事件』は、自然言語処理を目指したPCゲーム『SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』として生まれ変わり、令和5年(2023年)にデビューを果たしました。
自然言語とは、我々が日常的に使っている言語を指すものです。誰かと会話するようなメッセージを入力することで、メッセージの内容をゲーム側のAIが理解し、返答の文章を自動的に生成して出力する──この自然言語処理が実現すれば、「推理したのに、それを伝える方法が分からない」というアドベンチャーゲームにありがちなもどかしさから解放されることでしょう。
ただし、現在配信されている『SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』は、AIが非倫理的な発言を行う可能性があるとし、自然言語処理の機能は削除されています。目玉ともいうべき機能が備わっていないのは残念ですが、タイトルに「Tech Preview」とありますし、価格も無料なので、実験的な配信なのでしょう。
『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』の展開は明確で分かりやすく、スイッチおよびPC向けのリメイク版が決定し、現在開発が進んでいます。グラフィックを一新し、フルボイスにも対応するほか、2024年が舞台となる新規シナリオも追加されるとのこと。リメイクながら、まったく新しい物語との出会いも待っています。
リメイク版のタイトルは『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』で、発売は2024年9月12日です。『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』の登場からわずか2週間ほどで、リメイク版『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』が後に続く形となります。
●不朽の名作『ドラクエIII』が、新たな表現で令和に再誕
紹介する最後の1本は、先ほど軽く触れた「ドラクエ」シリーズの新展開です。「ドラクエ」のナンバリング作品は、ファミコン時代だけでも4作品が生み出され、当時のRPGを代表する人気作として活躍しました。
そのうちの1作目から3作目まで、いわゆる「ロト三部作」と呼ばれる3本は、いずれも昭和時代に発売されています。1作目はRPGというジャンル自体を日本国内に広く知らしめ、2作目ではパーティを組む冒険とバトルを提供するなど、当時のユーザーたちにRPGの面白さを丁寧に伝えました。
そして3作目にあたる『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(1988年発売)では、主人公である勇者のみ外せませんが、残った3枠のパーティ編成は自由に行えるようになりました。戦士、僧侶、魔法使いといったオーソドックスなものから、全員戦士といった肉弾派な構成まで、パーティ編成はプレイヤーの思うがまま。その自由度に、多くのプレイヤーが魅せられました。
ロト三部作の完結を飾ると共に、RPGの面白さを凝縮させた『ドラクエ3』は、本シリーズのなかでも指折りの名作と称えられることが多く、SNSではいまもたびたび話題に上がるほど。パーティに編成を変え、何度も世界を救ったプレイヤーも続出しました。
その人気ぶりから平成時代にはリメイク版も作られ、スーパーファミコンやゲームボーイカラー向けにリリースされました。また、ロト三部作のファミコン版やスーパーファミコン版をまとめたものがWii向けにリリースされたほか、携帯電話版やスマホ版も登場し、世代ごとに認知度を広めていきます。
しかし『ドラクエ3』そのものの動きとしては、あまり大きなものはなく、ファンにとっては物足りない日々が長く続きました。どれだけ根強い支持があるとはいえ、昭和時代の作品なので、新展開がなくても仕方がないのかもしれない……そんな考えも過ぎる2021年、「ドラクエ」35周年を記念する番組内で、『ドラクエ3』の新たなリメイク作が発表され、たちまち注目を集めます。
今回のリメイクでは、ドット絵と3DCGを組み合わせた「HD-2D」というグラフィック表現が採用され、過去作との区別のため「HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』」とも呼ばれています。
HD-2Dの恩恵を受け、奥行きに広がりが加わって臨場感が高まるなど、見た目の進化は一目瞭然です。また、戦闘中に「とくぎ」が使えるようになったほか、バトルスピードや難易度が変更できるようになるなど、プレイ感にも変化が訪れそうで期待が高まります。そんなHD-2D版『ドラクエ3』が登場する2024年11月14日が、いまから待ち遠しいばかりです。
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1作目が昭和63年(1988年)に発売された『ファミコン探偵倶楽部』の完全新作が8月29日に、昭和62年(1987年)にファミコン版が出た『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』のリメイク版は9月12日に、それぞれリリースされる予定です。
そして、昭和63年(1988年)発売の『ドラクエ3』はHD-2Dでリメイクされ、11月14日に新たな姿で蘇ります。いずれも昭和時代に足跡を残した名作が、2024年下半期に集中して登場する展開はまさに驚きのひと言。いまは間違いなく令和ですが、「昭和か?」と錯覚するのも無理のない話でしょう。
この「昭和99年」の下半期に、昭和で令和な新作たちをたっぷりお楽しみください。
(臥待)





