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初代『マクロス』ミンメイの従兄「カイフン兄さん」 圧倒的“嫌われ者”な理由とは?

劇場版ではキャラ改変がされた

『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』では「無害」な人物に改変された (C)1984 BIGWEST
『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』では「無害」な人物に改変された (C)1984 BIGWEST

 その後もカイフンは、ミンメイとともに映画『小白竜』の主演を務めるなど、どんどん親密になっていきます。しかもそれだけではなく、美沙からは「初恋の人に似ている」と密かに想いを寄せられるなど、輝と言うより『マクロス』視聴者のストレス源になっていきます。せめてカイフンが「なぜ軍を嫌っているのか」納得できる理由さえ分かればよかったのですが、単に輝たちの命がけの戦いを言葉だけで否定して、ヒロインをかっさらう役回りでは嫌われるのも当然です。

 やがてカイフンはミンメイと結ばれ、婚約し、マネージャーを務めるようになります。「ボドル・ザー艦隊」との決戦後は、復興途上の地球でミンメイとともに巡業を行ないますが、市民を扇動して軍にけしかけ、自分たちはさっさと立ち去るなどのヘイトが溜まる行動を繰り返していました。

 人口の99%を失った地球上では巡業もうまくいかず、カイフンは酒浸りになり、ミンメイとも仲たがいし、最終的には破局してしまいます。それでも最後に「いつの日か、優しい歌をまた聴かせてくれ。身体だけは大切にな」と言い残しており、ミンメイの歌を愛していたことだけは確実です。その後、彼がどうなったのかは定かではありません。

 劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』ではミンメイの「実兄」としてマネージャーやプロデューサーを務める常識人へと設定が変更されています。軍が登場する作品に反戦主義者を登場させると話が混乱する上に、視聴者にとっては不愉快な場面が増えるため、良い改変だったと思えます。

 なお、作中ではミンメイたちとともにゼントラーディに捕らえられた際に、キスをして彼らを動揺させるなど、おいしい場面はきちんとかっさらっています。ボドル基幹艦隊との最終決戦時にもミンメイの歌を敵味方に中継する重要な役割を担っており、TV版でのハチャメチャな扱いと最後を考えると、かなり株を上げたキャラクターと言えるのかもしれません。

(早川清一朗)

【画像】え、チャイナドレスからの美脚ヤバ… こちらが初代歌姫・ミンメイのキュートなビジュアルです(6枚)

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