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最終回はキレイだったのに「ラスボス復活」? 続編で賛否割れた平成仮面ライダー作品

新作が毎年放送される仮面ライダーシリーズには、大団円の最終回から続編でほろ苦い結末を迎えた作品もあります。人によっては賛否もあるような仮面ライダー作品は、どのようなラストを迎えたのでしょうか。

続編で待つ悲しい最期

最終回と「逆」になる結末「仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル」Blu-ray(東映ビデオ)
最終回と「逆」になる結末「仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル」Blu-ray(東映ビデオ)

 2000年の『仮面ライダークウガ』から最新作の『仮面ライダーガヴ』まで、平成以降の仮面ライダーシリーズは、毎年途切れることなく新作が放送されています。そのなかには、TVシリーズ本編の最終回で描かれた結末を続編で覆す展開が描かれ、視聴者を驚かせた作品もありました。

*この記事では『仮面ライダーオーズ/OOO』『仮面ライダーゼロワン』『仮面ライダービルド』の本編や続編についてのネタバレが含まれます。

●『仮面ライダーオーズ/OOO』

 2010年に放送された『仮面ライダーオーズ』の続編で描かれたビターエンドは、賛否が分かれています。怪人「グリード」が800年前の眠りから目覚めた世界の同作では、無欲な青年「火野映司/仮面ライダーオーズ」と、相棒として彼に協力するグリード「アンク」が、超常的な力を秘めたメダルを狙う敵と、争奪戦を繰り広げます。

 物語の結末では、映司がヒビ割れたアンクのメダルを使い「タジャドルコンボ」に変身し、「恐竜グリード」が作った「メダルの器」の暴走を食い止めるとともに敵を打ち倒しました。平和と引き換えにアンクが消えて、その後に旅に出た映司は、彼と再会する「いつかの明日」を願い続けるのです。

 そして2022年の続編となるVシネマ『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』では、女の子をかばって旅の最中に命を落とした映司の願いが叶い、アンクが復活しました。映司の身体は新たに登場したグリード「ゴーダ」に奪われましたが、その身体をアンクが取り戻し、ふたりの気持ちが重なった新しい姿の「仮面ライダーオーズ」で、ゴーダとの戦いに勝利します。

 視聴者も願っていたはずの10年越しとなる再会でしたが、映司の死によって再び別れという形で幕を閉じることになり、「主人公を殺す意味はどこにあるのか?」「やって欲しくないことのオンパレードで最悪だった」と怒りを覚える声も相次ぎました。

●『仮面ライダーゼロワン』

 2019年に放送された令和の仮面ライダーシリーズ『仮面ライダーゼロワン』も、続編の結末に賛否がある作品です。同作はAIロボット「ヒューマギア」が普及した世界を舞台に、社長でもある主人公「飛電或人/仮面ライダーゼロワン」と、人間の悪意を学習したヒューマギアのテロ組織「滅亡迅雷.net」が、それぞれの正義を掲げて対立する構図の物語が展開されました。

 物語の大詰めでは、或人の秘書を務めるヒューマギア「イズ」が破壊され、復讐心に燃える或人は自らの正義を見失いかけます。しかし、再び自分を取り戻した或人は、滅亡迅雷のリーダー「滅」と対峙し、お互いの信念をぶつけ合いました。最後は或人の想いが伝わり、滅亡迅雷も平和を求めて新たな道を歩み出します。

 ところが、2021年に公開された続編のVシネマ『ゼロワン Others 仮面ライダー滅亡迅雷』および後編の『ゼロワン Others 仮面ライダーバルカン&バルキリー』では、依然として一般社会に根強く残る滅亡迅雷への不信感が、新たな事件を通じて明かされました。その結果、滅亡迅雷は人間とヒューマギアの共存を目指すために悪として消えることを選び、彼らと向き合う覚悟を決めた「不破諫/仮面ライダーバルカン」と激突しました。

 エンディングでは、戦いで散った滅亡迅雷だけではなく、不破も命を落としたことが示唆されます。あまりにもほろ苦い結末に、「滅亡迅雷はしょうがないとして、不破さんはダメだろ」「唯阿さんと不破さんの関係も好きなのに、最後がショックすぎる」などの声が数多く出ることとなりました。

【画像】え…っ? 横にとんでもない「大御所」がおる… こちらが違和感凄いけどカッコいい『仮面ライダーオーズ』の劇場版です(3枚)

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