ヒロイン死亡で唖然…『ウルトラマンレオ』視聴者に衝撃を与えたトラウマ展開
第二期シリーズの最後を飾る『ウルトラマンレオ』、製作陣がその最終クールに取った大胆な展開とは?
子供たちにトラウマを植え付けた衝撃的な展開

第二期ウルトラシリーズの最後を飾った『ウルトラマンレオ』。かつては40%台の視聴率を記録した「ウルトラシリーズ」でしたが、本作は一桁台に落ち込むなど人気に陰りが見られ、シリーズ自体、『レオ』をもって打ち切られることとなりました。
そんな逆境のなかで迎えた最終クールは、子供たちにトラウマを植え付ける衝撃的な展開で幕を開けました。果たして、それはどのような内容だったのでしょうか? なぜそのような展開になったのでしょうか? 当時、番組が置かれていた状況に迫ります。
苛烈を極める特訓描写が視聴者離れを引き起こした?
前作『ウルトラマンタロウ』は、ウルトラファミリーを前面に押し出し、その明るい雰囲気と充実した特撮で人気作となりました。ウルトラ兄弟の客演や「ウルトラの国」が大々的に登場するなど、シリーズの集大成ともいえる内容で、一説には本作でシリーズにピリオドを打つはずだったとも言われています。しかし、そこはTV業界。人気があるなら当然「次」となります。そうして始まったのが『ウルトラマンレオ』です。
本作では故郷を滅ぼされた「ウルトラマンレオ」に変身する主人公「おおとりゲン」と「ウルトラセブン」こと「モロボシ・ダン」の「師弟もの」を主軸に据えるも、いざ放送が始まると、ダンがゲンに課す特訓描写が苛烈を極め、子供たちに忌避されてしまいました。
以後、「見よ! ウルトラ怪奇シリーズ」(第17~21話)、「日本名作民話シリーズ」(第26~32話)といった強化策が打ち出されたほか、第22話ではレオの弟「アストラ」、第26話では「ウルトラマンキング」と新たなウルトラ戦士を登場させて作品を盛り上げようとするも、残念ながら人気を盛り返すには至りませんでした。
こうした逆境のなか、最終クールを乗り切るためにさまざまな検討がなされた結果、決まったのがMACを全滅させ、それまでのレギュラー陣もゲンとトオルのみとし、悲しみをさらに掘り下げる展開です。