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ロボットの「最強必殺技」はどれ? 70年代ロボアニメこれが最強といえる超必殺技2選

ロボットアニメの最強談議はキリがなく、特に熱いのは最強の必殺技がどれであるかという議論かもしれません。スーパーロボット黎明期にあたる1970年代にしぼって考察してみました。

原点であるため最強になれなかったマジンガーZ

原点にして頂点、ではあるけれど…? 「DX超合金魂 マジンガーZ 50th Anniversary Ver.」(BANDAI SPIRITS) (C)ダイナミック企画・東映アニメーション
原点にして頂点、ではあるけれど…? 「DX超合金魂 マジンガーZ 50th Anniversary Ver.」(BANDAI SPIRITS) (C)ダイナミック企画・東映アニメーション

 昔からロボットアニメ好きが集まると、いろいろな最強話で盛り上がることがあります。人によって最強のロボットは違いますが、今回はあえてそれに関して私見を呈してみましょう。

 もっとも作品の幅が広いと、収拾がつかなくなってしまいます。そこでロボットアニメの黎明期である1970年代にしぼり、必殺技の観点から色々と考察してみました。

 1970年代といえば、やはり巨大ロボットアニメブームの立役者である『マジンガーZ』(1972年)の主役ロボ「マジンガーZ」から話さないといけません。このマジンガーZが起こした一大ブームが、日本にロボットアニメを定着させたといっても過言ではないでしょう。

 それゆえにマジンガーZは後のロボットアニメに登場する主役ロボの原点ともいえる存在です。この直後に制作された作品は多かれ少なかれ、マジンガーZの影響を受けていました。

 逆にいえば原点であるがゆえ、完全な作品、完璧な主役ロボとはいえないかもしれません。それゆえに作品中でマジンガーZは何度もパワーアップを重ね、より完璧な存在へと進化していきました。そして、そこがマジンガーZの作品としての魅力にもつながったわけです。

 そう考えると、マジンガーZは神格化される存在であっても、最強というにはほど遠いのかもしれません。事実、後年の作品群では「マジンカイザー」や「マジンガーZERO」といったバージョンアップがなされ、最強のロボットに近づく展開もありました。

 その点では、直接の後継者となる『グレートマジンガー』(1974年)の「グレートマジンガー」、『UFOロボ グレンダイザー』(1975年)の「グレンダイザー」の方が性能的には優っていると考えられます。ところが、これらのロボットたちには決定的に欠けるものがありました。それが「定番の必殺技」です。

 どういうことかというと、例えばマジンガーZには「ロケットパンチ」「光子力ビーム」「ブレストファイヤー」などといった強力な必殺技がいくつもありますが、このなかで最強の威力を持った技はどれになるかといえば、人によって意見は異なることでしょう。それはマジンガーZには絶対的な必殺技がないからです。

 敵によってさまざまな必殺技を駆使して戦うマジンガーZには、フィニッシュホールドと呼べるような超必殺技がありません。それがマジンガーZの長所ですが、その後の主役ロボットのように、代名詞となるような必殺技がないのはインパクトが足りないといえるでしょう。

 この点は、上掲した後続のロボットたちにも受け継がれています。しかし、トドメとなる絶対的なフィニッシュホールドを持ったロボットが数年後に現れることとなりました。

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