『ガンダム』アムロはやはり特異点!? 宇宙世紀の他主人公と比べてわかるその異常性
これまで「ガンダム」シリーズではさまざまなパイロットが活躍してきました。そこでガンダムパイロットになった経緯に注目してみましょう。それによって意外な才能の差がわかりました。
なぜか民間人スタートの方が有利なガンダムパイロット

「ガンダム」シリーズの主人公はおおむね、「ガンダム」と称されるモビルスーツ(MS)のパイロットであり、そして優秀な逸材ばかりです。しかし、それぞれのガンダムパイロットになった経緯を見ていくと、そのなかでも優劣があることに気づきました。
そこで、アニメにもなった宇宙世紀作品限定で、ガンダムのパイロットである主人公たちをカテゴリー分けして見ていきます。
●最初から軍人だったガンダムパイロット
ガンダムパイロットといえば、戦争に巻き込まれた民間人というイメージがあるかもしれませんが、物語開始時から軍人だった人物も少なからずいました。「コウ・ウラキ(『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』)」「シロー・アマダ(『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』)」「ヨナ・バシュタ(『機動戦士ガンダムNT』)」などです。「クリスチーナ・マッケンジー(『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』)」もテストパイロットでした。
軍人、すなわちプロフェッショナルゆえ、優秀なガンダムパイロットと目されてもよさそうなものの、それほど評価の高い技量の持ち主というイメージはありません。これは、後述する民間人からガンダムパイロットになったメンバーのほとんどが、ゼロからのスタートにもかかわらず大きな活躍を見せているからでしょう。
もちろん誰もが非凡な技量の持ち主ながら、軍人というスタート位置ゆえ期待値が高くなってしまう、という観点もあるはずです。そういう意味では、軍人からガンダムパイロットになるというのは、意外に損ということでしょうか。
●すでにMS(モビルスーツ)の操縦経験がある
正確にいうと、軍事目的の戦闘用MSではなく、プチMSなど小型MSの操縦経験がある、ということになります。もっとも実際の自動車で考えれば、いわゆる乗用車を運転できても、(免許はさておき)大型特殊車両を動かせるか、といえば、そうではないでしょう。そういう点では十分にスゴいことではないでしょうか。
「カミーユ・ビダン(『機動戦士Zガンダム』)」「ジュドー・アーシタ(『機動戦士ガンダムZZ』)」「バナージ・リンクス(『機動戦士ガンダムUC』)」などがここに当てはまります。
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の主人公である「ハサウェイ・ノア」もここに当てはまるでしょうか。『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で、プチMSを購入して練習をしていたことが映像からわかります。もっとも、その後「ジェガン」に乗り込んだことで軍役扱いとなっていますから、軍人のカテゴリーにも微妙にかぶるかもしれません。