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「ああ、打ち切りか…」と思ったら? 奇跡の復活に読者が“嬉し泣き”したマンガ3選

漫画家は想像以上に過酷を極める職業です。何らかの理由で連載がストップしてしまっても仕方のないことですが、この状態が何年も続くとファンとしては不安でしょうがないでしょう。しかし、これまでのマンガ史を振り返ってみると、「連載再開は絶望的」と思われた作品が奇跡の復活を果たしたケースがいくつもありました。

5年半ぶり、8年ぶり、35年ぶりの復活も?

画像は連載再開が決定した『xxxHOLiC・戻〈レイ〉』メインビジュアル (C)CLAMP・ShigatsuTsuitachi CO.,LTD./講談社
画像は連載再開が決定した『xxxHOLiC・戻〈レイ〉』メインビジュアル (C)CLAMP・ShigatsuTsuitachi CO.,LTD./講談社

 世の中には、何らかの事情で連載がストップしているマンガが数多く存在します。これが1年、2年……と長く続けば続くほど連載再開は絶望的に感じますが、長期休載から奇跡の復活を遂げた作品は意外と少なくないようです。

 例えば「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載中の『テラフォーマーズ』は、およそ5年半の長期休載を挟みながらも連載を再開しました。この作品は、火星で人型に進化したゴキブリ「テラフォーマー」と人間たちの戦いを描いたSFバトルアクションで、原作を貴家悠先生、作画を橘賢一先生が担当しています。

 2011年に連載が始まり、2014年にTVアニメ化、2016年には実写映画化など、さまざまなメディアミックスが展開されるほどの人気作となりましたが、原作者である貴家先生の体調不良によりたびたび休載を繰り返していました。そして2018年11月には病気療養のため、12月6日発売号からしばらく休載することが発表されます。

 たび重なる休載、再開の目処が立たない状態……。加えて2021年には作画の橘先生が別の原作者とタッグを組み、『GIGANTIS-ジャイガンティス-』の連載を始めたため、「このまま『テラフォーマーズ』は打ち切りになってしまうのではないか」と心配になった人も多かったはずです。

 しかし2024年4月、およそ5年半の時を経て連載が復活しました。当時SNS上に喜びの声が殺到したことは言うまでもありません。

 このように長期休載を乗り越えた作品もあれば、作者逝去から奇跡の復活を遂げた作品もありました。それが、ちばあきお先生の野球マンガ『キャプテン』です。

 初代主人公「谷口タカオ」が中学野球部を卒業した後も、後任の野球部キャプテンを新主人公として連載が続いていった作品ですが、1979年にちば先生の体調不良により物語は一旦完結を迎えます。先生本人も「キャプテンとして描いてみたいキャラクターが頭の中で十分に発酵した時には、この続きを描いてみたい」と意欲を見せていたものの、1984年に41歳の若さで亡くなり、続きは幻となってしまいました。

 しかし、それから30年以上の時を経て、『キャプテン』は『キャプテン2』として蘇ることとなります。作画を担当したのは、野球マンガに定評のあるコージィ城倉先生です。『キャプテン2』は「何も足さない、何も引かない」をコンセプトに、ちば先生の作品を「再現」していく、というスタイルで描かれています。作者逝去で物語が未完で終わった作品も少なくないなか、『キャプテン2』の連載はまさに奇跡の復活と言えるでしょう。

 まだ連載再開には至っていないものの、『xxxHOLiC・戻〈レイ〉』も近いうちに復活を遂げそうです。漫画家集団「CLAMP」による人気コミックで、どんな願いも叶えてくれる怪しいミセの店主とバイトの少年の交流を描いたファンタジー作品となっています。

『xxxHOLiC』は2003年に「週刊ヤングマガジン」(講談社)で連載を開始し、そのあと何度か改題してリスタートを行ってきました。『xxxHOLiC・戻〈レイ〉』は2013年より始まった新シリーズで、2017年の掲載を最後に休載が続いている状態です。

 このまま休載10年目に突入するかに思われましたが、2025年4月21日(月)発売の『ヤングマガジン』第21号から連載を再開することが公式サイトで発表されました。無事に連載再開となれば、およそ8年ぶりとなります。今春には『xxxHOLiC・戻〈レイ〉』の続きが読めることを期待したいですね。

(ハララ書房)

【画像】連載再開してくれますよね?(圧) こちらがいまだに復活しない、CLAMPの長期休載マンガです(3枚)

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