一度は連載終了も奇跡の復活! 唐突な最終回から「起死回生」を遂げたマンガ3選
読み続けていたマンガが中途半端に完結してしまうことは、珍しくないとはいえどこか不完全燃焼に感じてしまいます。なかには、物語が一旦終了しても、連載が再開されたり、長い時を経てアニメ化されたりした作品もありました。
「みかん」からまさかの連載復活?

マンガやアニメは、どんなに愛される作品であっても、いつか最終回を迎えます。作者や読者にとって納得のいくラストであれば、終幕を惜しみつつも納得できるでしょう。
しかし、なかには「え、これで終わり?」と面食らってしまう、衝撃的な最終回を迎えた作品もあります。その多くが打ち切り作品のようですが、実は唐突な最終回から見事に復活を遂げた作品も少なくありません。
●『SHAMAN KING(シャーマンキング)』
1998年から2004年まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて連載された『SHAMAN KING』(作:武井宏之)は、霊能者(シャーマン)の主人公「麻倉葉」が「シャーマンファイト」という戦いで頂点を目指すバトル作品です。
本作の最終話「おやすみ」では、作中のラスボス「ハオ」との戦いを前に、地上で葉たちの帰りを待つ物語の語り部「小山田まん太」が、葉たちがハオを闇の世界から救い出す夢を見るという唐突な展開で終わりを迎えます。
単行本最終ページには果物の「みかん」が描かれ、「物語の未完を暗喩しているのでは?」と読者の間で注目を集めました。
なお「ジャンプ」での連載はラスボスとの戦い目前で連載終了しましたが、2008年に最終章が加わった完全版が発売されています。
さらに、2012年には葉の息子「麻倉花」を主人公とした『シャーマンキングFLOWERS』の連載が始まりました。2018年からは講談社に場所を移して『SHAMAN KING KC完全版』を刊行、アニメ化されるなど、絶大な人気を誇る作品となりました。
●『ライジングインパクト』
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されたマンガ『ライジング インパクト』は『七つの大罪』で知られる鈴木央先生の連載デビュー作品です。ゴルフに魅了された少年「七海ガウェイン」が、ライバルと熱戦を繰り広げます。
1998年から連載された本作は、ガウェインの能力が明らかになったり、ゴルフの名門校「キャメロット学院」の入学に誘われたりと、今後の展開が期待されるなか、翌年に連載が終了します。
しかし連載終了後、読者からの惜しむ声によって、3か月後にストーリーをそのまま引き継ぎ、連載が復活しました。
最終的に、2002年に発売された「ジャンプ」本誌の増刊号「赤マルジャンプ」(集英社)にて完結編となる読切作品が掲載され、物語は幕を閉じました。2024年にはNetflixにてアニメ化され、20年以上の時が経った現在も多くのファンに支持される作品となっています。
●『東京トイボックス』
ゲーム開発という特殊な現場を舞台としたマンガ『東京トイボックス』(作:うめ)は、2005年から2006年まで「モーニング」(講談社)にて連載されました。大手ゲーム会社から独立した主人公「天川太陽」が、出向で来たOL「月山星乃」とともに、自身の会社の業績回復に奔走する物語です。
本作は、会社の社長となった星乃が太陽とともに、大手ゲーム会社へ次世代ゲーム機の企画を提案する場面で完結します。これからの新展開に期待されましたが、単行本1巻発売前日に作品の打ち切りが決まったようで一旦物語は終了しました。
その後、幻冬舎へ移籍し続編となる『大東京トイボックス』の連載が開始され、『東京トイボックス』とともに地上波でドラマ化して人気を博します。打ち切りや移籍などがありましたが、最終的には「大ヒット」と言えるのではないでしょうか?
(LUIS FIELD)