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『火垂るの墓』の“火垂る”←二重の意味あるけど翻訳大丈夫? 「英題もこれはこれでアリ」

スタジオジブリの名作『火垂るの墓』が7年ぶりに地上波放送されることが決定し、大きな話題となっています。Netflix配信で世界中から注目を集めるなか、気になるのが、日本語の「火垂る」が持つ深い意味合いが、英語版でもちゃんと翻訳されているのか、ということです。

日本語ならではの秀逸タイトル

『火垂るの墓』場面写真 (C)野坂昭如/新潮社, 198
『火垂るの墓』場面写真 (C)野坂昭如/新潮社, 198

『火垂るの墓』が2025年8月15日の「金曜ロードショー」で7年ぶりに地上波放送されることが決定し、話題となっています。また、7月15日からは日本初となるNetflixでの配信も開始されます。海外では既に2024年9月からNetflixで配信されており、世界中のファンが作品に触れる機会が増えています。

 ここで疑問なのが、「火垂るの墓」という詩的で深い意味を持つタイトルが、果たして英語でも適切に表現されているのか、ということです。

 このタイトルは日本語で「ほたるのはか」と発音しますが、「蛍」ではなく「火垂る」としていることに深い意味が込められています。戦時中の空襲で降り注ぐ焼夷弾の炎が空から垂れ落ちる様子も表現されおり、美しく見える光が実は死をもたらす恐ろしいものだという二重の意味を感じさせます。

 では『火垂るの墓』の英題が何かというと、「Grave of the Fireflies」です。「Grave」は墓を意味し、「Fireflies」を蛍を意味し、そのまま「蛍の墓」と直訳されているようで、一見すると、日本語の「火垂る」という独特のニュアンスが失われているように思えるかもしれません。

 しかし、よく考えてみると、この英語タイトルには偶然とも思える巧妙さが隠されています

「Fireflies」を分解すると「Fire」(火)と「flies」(飛ぶ)になります。これは「火が飛ぶ」という意味にも解釈でき、まさに焼夷弾が空中を飛び交う様子を表現していると捉えることもできるのです。

 SNS上では、このタイトルの巧妙さに気づいたファンから評価の声が寄せられています。「Fireflies は『蛍』なのですが、同様に焼夷弾による火『Fire』が飛び回る『flies』と解釈可能」「蛍って単語(Firefly)自体が日本の『蛍』より火の粉感ある」という声もあり、英語圏の「Firefly」という単語自体が持つ「火」のイメージが、日本語の「火垂る」のニュアンスと通じるものがあることが指摘されています。

また、「Grave」(墓)という単語の重々しさと、「Fireflies」という美しい響きの対比も、作品が持つ美しさと悲しさの二面性を表現していると捉えるファンもいました。

『火垂るの墓』はNetflix配信により世界中で反響を集めており、この秀逸な英語タイトルが、作品の本質的なメッセージを伝える架け橋となっているのかもしれません。

 そして8月15日の地上波放送では、改めて日本語タイトルの深い意味とともに、この不朽の名作を見つめ直す貴重な機会となりそうです。

(マグミクス編集部)

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